岸田文雄首相が「新しい資本主義」というキャッチフレーズを掲げている。その中身はまだ不透明だが、資本主義の見直しに、国民の関心が集まっているのは確かだ。 本書「サステナブル資本主義」は、持続可能な社会を実現する新しい「資本主義」がどうすれば実現するかを論じた本だ。ユニコーン企業などに200億円投資し、成長企業を支援する経営・投資のプロが現場からSDGs(持続可能な開発目標)時代のヒントを導き出している。 「サステナブル資本主義」(村上誠典著)祥伝社 世界はお金が余っている 著者の村上誠典さんは、シニフィアン株式会社共同代表。東京大学・宇宙科学研究所(現JAXA)を経て、ゴールドマン・サックス証券に入社。M&A、資金調達、IR、コーポレートファイナンスの専門家としてグローバル企業の戦略的転換を数多く経験。2017年に「未来世代に引き継ぐ産業創出」をテーマにシニフィアンを創業。スタートアップ投資