国会のレベルが低すぎる。林芳正外相が国会審議を優先して、20カ国・地域(G20)外相会合の出席を見送った問題は世論から痛烈な批判を浴びている。 G20外相会合ではロシアのウクライナ侵攻や中国が関わる安全保障上の問題が討議された。特に米欧とロシアが、出席した外相らが批難の声を強め、対立をいっそう鮮明にした。さらにはグローバルサウス(南半球の途上国)をいかに取り込めるかが、米欧、そして日本の課題でもある。グローバルサウスは、中国の影響も強く、ロシアに対する制裁では欧米とは一線を画す傾向がある。 こんな緊迫する国際情勢にもかかわらず、国会の慣例に縛られて、林外相は出席することができなかった。しかも参院予算委員会の基本的質疑とはいえ、林外相の答弁は1回だけ、53秒でしかなかった。副大臣でも対応できた。与党である自民・公明両党の見識が問われるべきだ。実に情けない。立憲民主党からは、「会合がバッティン