ほおが赤くなることからリンゴ病とも呼ばれる「伝染性紅斑」が再流行の兆しを見せている。国立感染症研究所がまとめた16日から22日までの週の患者報告によると、40都道府県で前週を上回り、大分など4県で警報基準値を超過。今年の春から夏にかけて流行し、9月ごろに落ち着いたが、10月中旬以降は再び増加傾向となっている。妊婦が罹患した場合は流産の恐れもあるため、患者が増加傾向の自治体では、手洗いやマスクの着用といった予防策の徹底を求めている。【新井哉】 ■全国平均は過去10年同期比で最多 伝染性紅斑の原因はヒトパルボウイルスB19感染で、10―20日ほどの潜伏期間の後に、ほおに赤い発疹が現れた後、手や足にも網目状の発疹が現れる。小児が感染してもほとんどが重症化せずに軽快する。ただ、妊婦が感染した場合、本人には全く症状がなくても胎盤を介して胎児に感染し、流産や死産となる可能性があるという。 16日