制作は「化物語」で知られるシャフト、プロデューサーは「君の名は。」を作り上げた川村元気、脚本は「モテキ」「バクマン。」など数々のヒット作を飛ばした大根仁(小説版)。主題歌は10~20代の心をバッチリ掴む米津玄師。 「君の名は。」の爆発的なヒットも記憶に新しい中、制作スケジュールの遅れなどやや懸念点はあったものの、まぎれもなく“今夏の青春映画”の大本命……だった。 岩井俊二ファンは見ると頭を抱えるかも まず初めに言っておくと、この映画(以下、映画版)をできれば見ないほうがいい人たちがいる。その筆頭になるのが岩井俊二ファンだ。 本作は1993年に放送されたドラマを原作にしている(以後、このドラマを岩井版と書きます)。「If もしも」というシリーズで、「もしも、こっちを選んでいたら」をテーマに、AエンディングとBエンディングを描く。岩井俊二が担当した16話が「打ち上げ花火、下から見るか? 横から