『【推しの子】』に不可欠だった、SNSという要素――『【推しの子】』で印象に残っている点の1つが、作中でSNSの炎上について何度も描かれてきたことです。 赤坂アカ(以下同) 『【推しの子】』を描くにあたって、「令和の『芸能界もの』にしよう」という意識があったので、その影響が大きいと思います。というのも、過去の漫画作品でも「芸能界もの」はいくつかあるので、差別化のためにも今っぽいものをあえて取り入れる方向で話を回していったんです。 あとは僕自身の実感も関係していると思います。というのも、漫画家もファンの方と直接お話しする機会はサイン会とかイベントくらいしかないんですよね。そうなると、ファンのイメージが「SNSの中の人たち」に寄っていくんですよ。 そして、それはSNSを運用する現代のアイドルも同じはず。他にもYouTuberなども含む、多くの令和の活動者にとって、「ファン=SNSの中にいるもの