世界最強の半導体企業・台湾積体電路製造(TSMC)。飛躍的な成長を指揮してきた創業者、張忠謀(モリス・チャン)氏のカリスマ性や功績は世間に知られるところだが、実はもともとTSMCは台湾当局による産業育成プロジェクトから始まった。産業政策・人材・経営効率と3つのポイントに分けて成長背景を探ると、日本が参考にできるヒントも多い。 本連載のラインアップ(予定) ・「最強」TSMC、米国を依存させるエコシステムで脱下請け ・TSMC「40~50代で昇進見込みないと退職」 台湾産業政策の果実(今回) ・台湾、「デジタルの黒子」で世界を席巻 製造受託でシェア独占 ・AIサーバーに沸く鴻海、稼ぎ頭を機敏に変化 探る中国との距離感 ・台湾スタートアップ、多発するサイバー攻撃を強みに 日本から目指す世界 ・エヌビディアCEOも台湾出身 世界的経営者を輩出し続ける新陳代謝 ・台湾政治の小笠原教授が語る台湾論「