昨日行われた東京都知事選で、現職の小池百合子氏が三選を果たした。日本メディアの記事を見るに順当な結果のようだが、選挙を隣国から見守っていた私には、驚きと失望の波が同時に押し寄せてきた。 驚きはぽっと出で取り立てて特徴のないように見える石丸伸二氏が二位になったことから、失望は「また小池さんか」という一韓国人、一朝鮮民族としての想いから来ている。「石丸伸二現象」については遠からず意味のある分析がなされることを期待しつつ、ここでは失望について触れてみたい。 群馬県多野郡新町(現高崎市新町)に在日コリアン三世として生まれ育った私も、21歳の時に留学した韓国に住み着き、今では韓国生活の方が長くなった。20歳の時に一年だけ中野区都立家政に住んだ東京都民であったことと、在日コリアン二世の母が上野出身であることを除いては東京と関わりがない。 このためか、都知事選を見る目も単純だった。私の関心は過去8年の都