ビデオカードのメモリが増設できない理由について、昔この業界に関わったことがある俺が説明してみる。理由は2つで、技術的ハードルが高い点と需要が無いという点である。 その1 技術的ハードルについて現在主流となっているビデオカードのメモリはGDDR6という規格である。こいつは16Gbpsでデータを転送できるんだが、1bitのデータのやりとりに使えるのはわずか62.5ピコ秒しかないということだ。これってメチャクチャやばい話で、僅か数mmの配線長の違いでも信号のタイミングのずれに影響してしまう。PC系のニュースサイトでビデオカードからクーラーを外した写真がよく掲載されているので試しに見てほしいのだが、タイミングずれが起きないようにGPUの周りを囲むように等距離になる位置にメモリが配置されているのがわかるだろうか?また、このような配置には、配線距離が短くなるメリットもあるのだ。 一方、PCに使われるメ
Stable Diffusionを代表とする画像生成AIにおいて、生成スピードを上げるにはより強力なGPUが必要だ。GeForceならRTX 4090のような最強のGPUが使えればいいが、誰もが手にできる価格とは言い難い。 となればビデオカードを複数枚使用してStable Diffusionの生成スピードが向上しないだろうか? と考えるのは自然な流れだが、今のStable Diffusionは複数のGPUを協調させて処理する機能は搭載されていない。 しかし、Stable Diffusion(とAutomatic 1111)をGPUごとに紐付けて起動することで、ビデオカードの数だけ並行して作業を進めることができる。玄人志向の製品紹介ページには、まさにそういった記述が存在する。 玄人志向公式サイトの製品紹介ページには、複数のビデオカードを使うとStable Diffusionの生成速度がほぼ倍
中国が四川省での暗号資産マイニングを禁止したとの報道を受けて、GPU(Graphics Processing Unit)価格が下落している。 英字新聞のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post))は21日、ECサイトでのGPUの価格が3分の2まで下落したと伝えた。マイナー(マイニング事業者)にとっては悩ましい状況だが、世界的な供給不足のために長らく最新GPUを購入できなかったゲーム愛好家にとっては喜ばしいことだろう。 中国・国家発展改革委員会(NDRC)の四川省支部と四川省エネルギー局は18日、暗号資産マイニングの禁止を通達した。四川省は水力発電による電力が豊富で、暗号資産マイニングの一大拠点となっており、この地域での規制は特に大きな影響力を持つ。 オーストラリアのECサイトでは、GPUの在庫が新型コロナウイルス感染拡大の前の水準に戻る一方で、価
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