文部科学省は二十四日、来春から使われる中学校教科書の検定結果を発表した。九年ぶりに改定された新学習指導要領を反映する初の検定で、子どもたち自身による「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」を意識した構成が目立つ。集団的自衛権に関する記述では、行使の三要件を書くよう求める検定意見が複数の教科書に付いた。 (柏崎智子) 今回の検定では、十教科で百十五点の申請があった。三点が不合格、五点が途中で取り下げ、百六点が合格、再申請後の合格が一点あった。検定意見は計四千七百七十五件付いた。
「日本一の教育県の実現」を掲げる広島県の湯﨑英彦知事から直々にオファーを受け、2018年4月に、民間出身として初めて同県の教育長に就任した平川理恵氏に話を聞いた。(⇒湯﨑英彦知事へのインタビューはこちら) 平川理恵氏(広島県教育長):1991年にリクルート入社。1999年に留学仲介会社を起業し10年間経営。2010年に公募で女性初の公立中学校民間人校長として横浜市立市ヶ尾中学校に着任。2015年に横浜市立中川西中学校長に着任。その間、中央教育審議会教育課程企画特別部会委員として新学習指導要領改訂作業に携わる。2018年4月より広島県教育長に就任。 ――就任から5ヶ月余り経ちました。すでに県内の公立学校100校を視察されたそうですが、率直な感想と、そこで見つけた課題などあれば教えてください。 平川:まず、教員の質の高さを実感しています。教材をしっかり研究したうえで授業の組み立てを考える熱心な
新型コロナウイルスの感染拡大が社会に与えたインパクトは大きく、生活スタイルそのものの変化が求められることとなった。まさかこんなことになるとは、誰もが予測しなかっただろうが、実際に想像できないようなことが起きるのが現実だ。 これからの予測困難な時代に対応するべく、文部科学省は2020年の小学校を皮切りに、学習指導要領を大きく変更した。これまでの知識偏重型教育を改め、「アクティブ・ラーニング=主体的・対話的で深い学び」を身につける教育を打ち出した。そしてこの「主体的・対話的で深い学び」を、自宅にいながら身につけられる本が登場し、話題になっている。 “自学指導の達人”こと、小学校教員の森川正樹さんが著した『小学生の究極の自学ノート図鑑』がそれ。動植物や日常生活で気づいたことなど、研究テーマはなんでもOK。興味を持ったことを自分で調べ、ノートに書き記す形式だ。 さらには仲間同士で見せ合ったり話し合
(この記事はアフィリエイトを含みます) アメリカとイギリスで生まれ、いま、日本でもじわじわと広がりつつある「ドラマ教育」。その目的はどんなもので、どのような使われ方をしているのでしょうか。お話を聞いたのは、国内ドラマ教育のパイオニアとして活躍する東京都市大学人間科学部教授・小林由利子先生。本場であるアメリカとイギリスでのドラマ教育の現状から見えてくる、これからの可能性について伺ってきました。 構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹(ESS) 虚構でありながらリアリティーのある「体験」になるドラマ ドラマ教育とひと言で言っても、その手法を用いる相手や使い方によって、目的はさまざま。それこそ、アメリカでは移民教育や国語教育に使われてきたという歴史もあります。数多くの異なる人種、民族によって構成される国ですから、ひとつの国家として人々をまとめるために、社会教育が必要だったというわけですね。 一般的に1
主体的な学びを育む問いづくりセミナー~第2回 ハテナソンを体験してみよう~(ハテナソン共創ラボ 佐藤賢一氏) 2019 4/27 1 はじめに この記事は、2019年3月30日に広島市で開催された第10回問い立てラボ「主体的な学びを育む問いづくりセミナー」~問いをもつ喜び、問いから始まる学び場に~の様子を取材し、編集したものです。 イベント当日は、NPO法人ハテナソン共創ラボ理事長の佐藤賢一氏による、問いづくりのワークショップとセミナーが行われました。 第2回では、実際にイベント参加者が体験したハテナソンのワークショップ部分をご紹介します。 他の記事はこちら↓ ~第1回 ハテナソンとは?~ ~第3回 ハテナソンの作り方~ 2 体験ワーク 今回は、QFT(問いづくりのメソッド)のワークの前に、好奇心の喚起と前提知識の導入のためのワークが行われました。 体験ワーク①「私の人生のたな卸し」 ワー
講師: 山田敏弘 先生(岐阜大学教育学部国語教育講座教授) 日時: 2021年5月29日(土) 14:00 - 15:30 場所: オンライン イベント一覧 > 【2021/06/09 開催レポート掲載】 こちらのセミナーは終了しました。 お申し込み・ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。 ●講師からのコメント 「対面ではなく多くの方のお顔も見えないままのセミナーで、こちらも緊張していましたが、温かい雰囲気でさせていただくことができました。一方的に話す形式になってしまいましたが、受講者のみなさんからの疑問・質問を拝見し、もっと議論できればよかったと思いました。またの機会があることを楽しみにしています」 ●発表資料 PDF形式で公開します。下記リンクからご覧ください。 発表資料 > ※無断での転載や頒布(アップロード含む)はしないでください。 ●お寄せいただいた質問と、講師からの
2021.08.27 Fri. イベント オンライン学修環境シンポジウム-主体的な学びの支援を可能にする学修管理システムの未来- 新型コロナウイルス感染症の拡大よりオンライン授業の実施が日常となり,その影響は続いています。オンライン授業においても「主体的な学び」を成立させるために数多くの教員が尽力してきたことは言うまでもありません。オンライン授業の拡大は,「対面授業やオンライン授業それぞれの価値や課題」を浮き彫りにしました。 オンライン授業において,学修管理システムは,今まで以上に重要な役割を果たしてきました。そして対面授業の価値や課題を考え直した先,学修管理システムは今後も一定の貢献ができると考えます。当センターで開発を行ってきた学修管理システムに関する事業のご報告と併せ,本シンポジウムでは学修管理システムが今の枠組みを超えて,今後「主体的な学びの支援」にどのような貢献ができるのか,参加
先生、うちの子供自信がないんです 主体的に学習を進めることができない多くの児童・生徒に見られるのは、自分や自分のやっていることに自信がないというものです。誰かにマイナスの評価をされ続けた結果、自分や自分のやっていることに自信がない状況に追い込まれたように思えます。 その子供がやっていることを認める。そして、可能であれば、自信を持たせる。 この二つは、主体的な学習をする学習者に育てるとき、大事なポイントだと私は考えています。 新卒の教師だった24歳の頃、三者面談で、とある母親に質問されました。 「先生、うちの子供、何をやるにしても自信がないんです。どうしたらいいのでしょうか?」 と。中学校1年生の彼は、まさに自信がない様子で三者面談の場にいました。 「えー、それはまあ、なんと申しましょうか、ご家庭の教育だと思いますので、学校に相談されても答えにくいですねえ」 と曖昧に拒否したことを覚えていま
コザ高等学校(沖縄県沖縄市)では、「生物」における観点別学習状況の評価(観点別評価)3観点のうち、「知識・技能」と「主体的に学習に取り組む態度」の2観点に、「リブリー」の学習履歴データを活用している。「主体的に学習に取り組む態度」は、国立教育政策研究所の『学習評価の在り方ハンドブック』に基づいて、評価の2軸のうち一方の「自らの学習を調整しようとする側面」を、取り組んだ問題の最終的な正答率、間違えた問題を解き直した回数、1問あたりの平均演習回数でそれぞれ捉え、あらかじめ設定した評価規準をもとに数値化して、最終的な評価を決定した。 観点別評価の評価方法について 生徒には、評価規準を年度はじめに明示した上で、定期的にフィードバックや個人面談などを行っている。2023年度の2学期以降は、生徒が自身の学習進度や取り組み状況がわかる詳細なデータを確認できる機会を月に1回設け、暫定的な評価のリアルタイム
昨今、教育において「主体性」や「主体的な学び」が大事だとよく聞きます。しかし、イメージするものは人によって様々。先の見えない時代を生きる子どもたちに求められる「主体性」とは何なのでしょうか。(写真は、桐蔭学園中等教育学校でグループに分かれて話し合いをする生徒たち=2018年10月) アクティブラーニングが発展 学習・授業論が専門の守屋淳・北海道大教授によると「主体的な学び」の歴史は古く、大正時代から一部の教育関係者の間で唱えられていたが、特に強調されるようになったのは1990年前後からだという。バブル経済が崩壊し、グローバル化や情報化が進展。環境問題や少子高齢化など、それまでにない新たな課題に直面し「自ら情報を収集して考え、解決法を探る力をつけるような教育が求められるようになった」と話す。96年の中央教育審議会の答申で「生きる力」が提唱され、98~99年の学習指導要領改訂で「総合的な学習の
授業で何を問うか 私たち教師は、授業を構成する際、子どもたちが分かるように、できるようにと願い、発問を考えています。しかし、時にその思いが強くなるがゆえに、教師の側で狭いレールを敷いてしまい、その狭いレールから子どもたちが外れてしまわないように、外れてしまわないようにと授業を進めてしまうことがあります。 そのことが授業の中で顕著にあらわれるのが、 発問の数の多さ です。発問が多くなれば、多くなるだけ、1問1答形式に陥り、子どもたちはますます受動的になってしまいます。 教師の「教える」を中心にした授業づくりから、子どもの「学ぶ」を中心にした授業づくりへとシフトチェンジする。一言でいうと、教師の教えたいことを子どもたちから「引き出す」という発想で授業を創るということです。そのためにも、教師が「子どもたちは今、どんな状態にあるのか」「まだ見えていない視点は何か」など、子どもの姿をとらえながら、子
「楽しく幸せに生きる、それが一番」。 子ども向けオンライン学習サービス「スコラボ」を展開するMinedの創業者、前田智大は人生の展望をそう語る。続けて「学んでやりたいことができるようになることは、そこに辿り着くための手段」だとも。 2021年7月にサービスを開始したスコラボは、まさに人々が楽しく幸せに生きるための学びを提供するサービスだ。現在は主に小中学生を対象に約120のクラスを提供している。 最大の特徴は、子どもが自らの興味や関心に応じて好きなクラスを選べること。クラスでは講師が一方的に話すのではなく、生徒もアクティブに参加する。授業の中で考え、質問し、講師や生徒同士での議論を通じて興味や関心を深めていく仕組みだ。子どもの学習意欲を刺激し、学ぶ楽しみを強く実感できるように設計されている。 前田は、名門の灘中・灘高の出身で、高校時代には国際生物オリンピックで銀賞を受賞。大学からは米マサチ
CO-SHA Platformは、学校施設設備・活用のための共創プラットフォームとして、「新時代の学びを実現する学校施設」を目指して施設整備を行う学校設置者や、校舎を最大限活用したい教職員、整備を行う民間業者など、どなたでもご利用可能なプラットフォームです。 CO-SHA PlatformのWebサイトには、新たな学校施設づくりのアイデア集があったり、学校建築アドバイザーへの無料相談窓口があったりするほか、同サイトではワークショップイベントの実施やプロジェクトチームの募集・活動支援も行なっています。 なぜCO-SHA Platformが設立されたかというと、「学習指導要領の改訂によって、教育事業を取り巻く環境が変わってきているから」と五十嵐さんは説き始めます。以前は「何を学ぶか」に重きが置かれていましたが、今では「何ができるようになるか」「どのように学ぶか」が重視されるようになってきている
日本個性化教育学会(会長:加藤幸次上智大学名誉教授)の第17回全国大会が8月3、4の両日にオンラインで開かれ、「個性化教育におけるDE&I(多様性・公正性・包摂性)の展開」をテーマに講演やディスカッションなどが行われた。個別最適な学びの実現に向けた「教師の学び」を考えるセッションでは、校内研修の取り組み事例が報告され、児童生徒の発言や行動の背景にあるものを見取ることや、教師が安心して働ける環境作りの大切さが取り上げられた。教師の学びを支援する教育委員会の事例では、教師の自由参加を前提とした主体的な研究に対して、教委が有識者によるフィードバックや費用負担といった環境整備によって全面的にバックアップする先進的な仕組みが報告された。 改善を阻むのは、固まりがちな教師の認識の枠組み 4日に行われた分科会「研修を個別最適にする」では、コーディネータを務めた藤本勇二・武庫川女子大学教授が冒頭、「自立
9/26(土)、オンラインにて第9回Learn Hack Roomを開催しました。 第9回のテーマは「子供達の主体的な学び-自学自習-」。 今回は前回までに比べご新規の方が多くワクワクドキドキしっぱなしで、とても新鮮な気持ちで参加することができました。皆さん子供達の主体的な学びには熱いご意見をお持ちで、2時間があっという間でした。その中でも共通して言えるのは、「やらされる学習」の根本的な問題点。知的好奇心の塊である子供達が、学校教育を受けていくうちに勉強が嫌いになっていくことへの矛盾。本当は「学び」とは楽しいものなのに、学ぶ意欲が薄くなっていくことへの懸念は、みんなの共通認識であると感じました。参加者の中には「子供を学校に行かせたくない」と言い切る方もいらっしゃいました。この矛盾した現状を打破する鍵、それは「対話」にあるのではないかと今回のディスカッションで改めて思いました。先生と子供、先
","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く