日本法務省外局公安調査庁「平成18年「内外情勢の回顧と展望」より 第3 平成17年の国内情勢 3 共産党・過激派等 (3) 市民層への浸透に力を注いだ過激派 〈MDSは,イラク民主化勢力支援や「無防備地区宣言」運動を通じて,市民を結集〉 社会主義社会の実現を標榜する「民主主義的社会主義運動」(MDS)は,イラクの「民主化勢力」代表を招いて反戦集会を開催するなど,独自の存在感を示した。特に,MDSが進めるイラク反戦運動では,市民層の結集を図る受け皿として,各地に「イラク市民レジスタンス連帯委員会」を立ち上げ,イラク市民の戦争被害などを紹介する各種イベントを実施して,同連帯委員会の会員拡大に努めた。 また,MDSは,政府の有事体制づくりに反対する運動として,ジュネーヴ諸条約追加議定書を根拠に,「無防備地区宣言」条例の制定運動に取り組み,東京・荒川区など8自治体の住民らで運動体を組織し,それぞれ