浮世絵や和紙をモチーフとした唯一無二の世界観と映像表現、リアルな人間の情念に迫ったシリアスな脚本。2000年代に熱狂的支持を受けたテレビアニメ『モノノ怪』が17年ぶりに帰ってきた。テレビ版のシリーズディレクターを務め、本作『劇場版モノノ怪 唐傘』で長編映画デビューを果たした中村健治監督が、シリーズの現在地と、大奥を舞台とした物語の秘密を語る。 中村 健治 NAKAMURA Kenji 1970年生まれ。2006年放送の初監督作品『化猫』(『怪 〜ayakashi〜』内の一篇)で大きな反響を呼び、以降、『化猫』から派生したテレビアニメ『モノノ怪』をはじめ数々の作品で監督を務める。作中で扱うテーマは社会派から日常系までと幅広く、色鮮やかな画面と斬新な解釈で独自の世界観を構築する。そのほか監督を務めた主なテレビアニメに『C』(11)、『つり球』(12)、『ガッチャマン クラウズ』(13)、『ガッ