円相場が1ドル=106円台で落ち着きを取り戻しつつある。17日の東京外国為替市場では前日に米株式相場が歴史的な下げ幅を演じたにもかかわらず、「低リスク通貨」とされる円への買いの勢いは限られた。需給逼迫によるドル需要の高まりが意識されているためだが、需要が満たされた後に円高が再発するリスクは拭えない。 ドル需要の高まりを示すように主要通貨に対するドル高が進んでいる。米インターコンチネンタル取引所(ICE)が算出し、ドル相場の総合的な強さを示すドル指数は13日が98.75だった。米ダウ工業株30種平均が数千ドル単位で上げ下げを繰り返すようになる直前の6日と比べると、わずか1週間で3%上昇した。