12月に入り、日本写真家協会から弊会宛に一通の封書が届きました。 12月5日付となっているその書面には、2022年第17回名取洋之助写真賞が「該当者なし」で、奨励賞のみ決定したこと、1・2月に行われる受賞作品展を、「賞をアピールする良い機会」ととらえ、歴代受賞者の作品と受賞当時の顔写真、プロフィールも同時に掲載する予定であることが記されていました。私はこれを辞退する意を日本写真家協会側に伝えました。その意を尊重して下さった関係者の皆様に感謝申し上げます。 私は10年前、2012年第八回名取洋之助写真賞を、ウガンダのエイズ孤児たちを取材した写真で受賞しています。写真を始めたばかりのころ、「この賞は登竜門だから、受賞できたら道が拓ける」と多くの方に勧められました。 雑誌社が潤沢に取材費などを出せる時代ではない中で、実際には受賞しただけで「道が拓ける」わけではありませんが、大学を卒業して間もない