対話アプリのLINEは17日、利用者の個人情報が、システム開発を担う中国の子会社から閲覧可能な状態になっていたと発表した。中国の高度な技術力に頼った形だが、同国の個人情報管理体制には懸念が付きまとうだけに、利用者の不安は拭えない。国内情報インフラの性格を強めるLINEにとって、国際的なIT企業を目指す上で個人情報保護の徹底が重い課題となる。 LINEによると、同社の子会社「LINEデジタルテクノロジー上海」の中国拠点で、技術者4人が2018年8月から今年2月まで国内のサーバーにある利用者名やIDなどの個人情報にアクセスできる状態だった。LINEは利用者に対する説明が不十分だったとして「不安や心配をおかけし誠に申し訳ない」と陳謝。不適切なアクセスは把握していないとしている。 「中国は既に人工知能(AI)開発などで日本を圧倒している」(ベンチャー投資ファンド首脳)。AIを軸にアジア展開を急ぐL