《ジャズ+ミニマル・ミュージック+ファンク+ECM》 これまでに誰も考えなかった不思議なコンセプトを体現し、しかも、ECMからデビュー。ニック・ベルチュはすぐにヨーロッパの現代ジャズ屈指の人気アーティストになった。 そのうえ、バンド名はRONIN=浪人、曲名にAWASE=合わせ、アルバム名にRANDORI=乱取り、などとついていれば、日本人なら気にならざるを得ない。 そんなニック・ベルチュに一度くらいは日本人が日本からの影響の話を聞いておくべきだと思い、今回、取材することにした。 タイトルにも書いたが、ニックは禅を学び、合気道をしていて、音楽のコンセプトには日本的な儀式からのインスピレーションがある。一方で、ジャズ・ミュージシャンとして即興もするし、めちゃくちゃグルーヴィーなファンクを奏でもする。それがどう結びつくのか、そもそもそれらの日本の文化をどんな意味で使っているのか。今回はひたすら