私がこのテーマを語るにあたっては、くしくも同じ日(2024年1月1日)に亡くなられたお二人のことに触れずには、いられません。 お一人目は、食道がんで亡くなられた経済評論家の山崎元さん。享年65歳。山崎さんは亡くなる2カ月前の闘病中の状態でも、こんな発言をされていました。「もし人生をやり直せるとしたら、がん保険に入りますか? と聞かれたら、答えはNOです」と。 山崎さんは抗がん剤治療等で40日間入院され、その際にかかった医療費は合計で約230万円。内訳は、個室の差額ベッド代が160万円で、残り70万円の治療費等も健康保険組合からの補助があり、実際にがんの治療にかかった自己負担額は14万円程度だったそうです。 お二人目は、急性白血病で亡くなられた経済コラムニストの大江英樹さん。享年71歳。大江さんは、公私ともに大変お世話になった大先輩でしたが、最期のコラム(遺稿)の中で、実際にかかった医療費に