日産自動車が開発する「e-POWER」(図1)。業績回復の鍵を握る、同社にとって重要なパワートレーンの電動化技術だ。 発電専用エンジンと駆動モーター、インバーター、電池(後ろにあって見えない)を組み合わせたハードウエアを、ソフトウエアによって制御する。開発には、日産自動車がこれまでに販売した電動車の市場データ(ビッグデータ)を活用している。(出所:日経ものづくり) e-POWERは、発電専用エンジンと発電機、インバーター、駆動モーター、リチウムイオン2次電池(以下、電池)で構成されたハードウエアと、制御用ソフトウエアから成るシステム。これを搭載した車両(以下、e-POWER搭載車)は、ガソリンで動くエンジンの回転で発電機を回し、発電によって得た電気を電池に充電。続いて、この電池に蓄えられた電気を駆動モーターに供給し、タイヤを回転させることで車両の駆動力を得る仕組みだ。 エンジンとモーターを