“悪役令嬢”作品の特徴と魅力は、本連載の第1回で紹介した通り。物語の悪役に転生した主人公が、断罪される運命を回避するために奮闘するという基本的な“型”を持ちつつ、作者ごとの個性豊かな設定や展開、そして「わかりやすさ」「ギャップ」「主人公への好感度」といった魅力で少女マンガ界を盛り上げる一ジャンルに発展した。では、実際にどれくらい悪役令嬢ものは盛り上がっているのだろうか。悪役令嬢作品を取り巻く小説投稿サイト、編集部、書店などに話を聞いた。 取材・文 / 三木美波 ヘッダーイラスト / ウエハラ蜂 小説家になろうの平井氏に聞く悪役令嬢ものの特徴のひとつは、小説投稿サイト発の作品が多いこと。2020年にアニメ化を果たした悪役令嬢作品「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(山口悟)も、2014年から小説投稿サイト・小説家になろうで連載された作品だ。小説家になろうは、悪役令嬢