世界中が武漢肺炎に襲われているのに、何故、源の中国だけが幸運なのか?研究室からウイルスとワクチンを同時に開発しない限り、ありえないことだ。中国だけが技術的に優れ、世界全体が遅れるとは、あり得るのか?それで、北京五輪を開催するのか? https://t.co/oD7Hlczwuq
1927年、内モンゴル・オルドスにチンギス・ハーンの血を受け継ぐ最後の王女スチンカンルが生まれた。17歳の冬、父の従者だったボロルディと結婚し、一人息子に恵まれて穏やかに暮らしていた… 1927年、内モンゴル・オルドスにチンギス・ハーンの血を受け継ぐ 最後の王女スチンカンルが生まれた。 17歳の冬、父の従者だったボロルディと結婚し、一人息子に恵まれて 穏やかに暮らしていたが、中華人民共和国建国後、その人生に暗雲が立ち込める。 スチンカンルは反革命分子のレッテルを貼られ、使役に駆り出され、 祖先を祀る聖地を開墾する屈辱に甘んじなければならなかった。 そして、あの文化大革命が始まる――。 著者の楊海英氏自身も内モンゴル・オルドスの出身。 中国で現在もなお続く苛烈な民族問題の知られざる実態を、激動を生き抜いた 女性の半生を通じて描きあげた迫真のドキュメンタリー。 『チンギス・ハーンの末裔』改題
ふるさと中国・内モンゴル自治区の知られざる現代史の記録「墓標なき草原」上下巻(岩波書店)を出版した。 衝撃的な内容だ。66年からの文化大革命期、モンゴル族が受けた民族虐待を証言や史料で明らかにした。死者は5万人ともいわれる。「少数民族の視点からの文革研究はこれまで無かった。内モンゴルでの文革は、漢族によるジェノサイドだったのです」 梅棹忠夫・国立民族学博物館初代館長にあこがれ来日した。90年から同館でモンゴル族の祭祀(さいし)儀礼の研究を始め、その過程で民族の伝統を断ち切る文革の実態を知った。 「『心が殺されている』というモンゴル語があります。文革の体験は今でも怖いのです。中国共産党は文革を否定しましたが、虐殺の真相は解明されないままです。18年にわたる調査で、被害者と一緒に何度も泣きました」 内モンゴルには旧「満州国」の一部が含まれる。「内モンゴルは日本の大陸政策の結果として出現し、『対
今月、北京を再訪して李克強首相に会談した経団連の中西会長 Daisuke Suzuki/REUTERS <円借款も天皇訪中も報われなかった日中友好40年――人民元を熱愛する財界は冷静な対中感情を無視するのか> 安倍晋三首相による10月25日からの訪中を前に、興味深い数字が公表された。日本の言論NPOと中国国際出版集団が8~9月に日中の両国民を対象に実施した共同世論調査だ。 日本に「良い」印象を持つ中国人は「どちらかといえば」を合わせて42.2%。05年の調査開始以来、最高となった。 一方、中国に対する印象が「良い」と答えた日本人は「どちらかといえば」を合わせて13.1%。「良くない」という人は「どちらかといえば」を合わせて86.3%に上る。 調査結果はある意味、日本人のクールな処世術を物語っている。中国は世界第2位のGDPを誇る大国になったが、覇権主義的な振る舞いをする指導者と観光客のマナ
<エジプトとトルコに宗教や民族の絆を捨てさせた中国の札束外交。スンニ派分断に喜ぶイランも巻き込む民族弾圧の悲劇> エジプト政府は7月に入ってから、同国の名門アズハル大学に学ぶウイグル人留学生たちを相次いで拘束。中国へ強制送還を始めており、国際的な人権団体から批判されている。 10世紀に建立されたモスクをベースにしたアズハル大学は、知識人ウラマー(イスラム法学者)組織と付属の小・中・高校を包含する権威ある教育・学術機関だ。世界最古の大学を自任するこの大学は、総長の指導下にイスラム教スンニ派最大のウラマー集団を擁している。 世界から多くの留学生が集まり、アラビア語とイスラム法、イスラム学を習得しようと研鑽を重ねてきた。ここから出た学生たちの多くは、イスラム指導者として成長していく。ウイグル人学生も例外ではない。 ウイグル人は今や、かつてのユダヤ人同様ディアスポラ(離散)の状況にあると言っていい
日本は謝罪せよ! 中国は傲っている! 韓国とはつきあいきれない……。歴史とはそれぞれの民族や国家の立場によってまったく違って見えるものであるゆえに、きわめて複雑でやっかいである。 さらに、現在の「歴史認識」問題には決定的に欠けている要素があることに多くの日本人は気づいていない。内モンゴルを故郷とし、中国と日本で学び、日本で活動する歴史人類学者が説く、草原から見た20世紀北東アジアの激動の歴史。 モンゴルについて、なにをご存じですか? 「モンゴルについて、なにも知らない」 大勢の日本人がそのように語ります。たいがいは、大相撲で複数名の横綱をはじめ、多くのモンゴル人力士たちががんばっている姿を見たのちに、あらためて謙虚に驚嘆の声を上げてくれます。 しかし、私はこうした日本人たちの姿や「謙虚な声」を見聞きして、必ずしも「美徳」だとは感じていません。むしろ、あまりにも無責任ではないか、とすら言いた
楊海英『植民地としてのモンゴル──中国の官制ナショナリズムと革命思想』(勉誠出版、2013年) ナショナリズムがいびつな形をとったとき、対外的には攻撃的な排外主義が煽られ、国境線の内部ではマイノリティーへの抑圧として表われる。近年の中国における愛国主義の昂揚は尖閣問題、南沙問題等にも顕著に見られ、日本においても、それこそ日中友好を願う人々の間ですら懸念は広がっている。 他方で、こうしたナショナリズムは中国内部の民族的マイノリティーに対してどのように暴力的な作用を示しているのか。本書は、内モンゴル自治区出身のモンゴル人民族学者という立場から中華ナショナリズムの問題点を抉り出そうとしている。 かつて日本軍が大陸へ侵略したとき、満洲国や蒙古聯合自治政府といった形で内モンゴルを事実上支配していたことがある。その意味で、内モンゴルは日本と中国の両方から植民地化を経験した。「日本刀をぶら下げた奴ら」と
毎年2月に開かれる「菜の花忌」。作家の司馬遼太郎さんをしのび、当日は「司馬遼太郎賞」の贈賞式などが行われます。前回受賞した静岡大教授の楊(よう)海(かい)英(えい)さん(47)は、中国・内モンゴル自治区出身の文化人類学者。中国では現在もタブーとされる文化大革命(1966~76年)で、その人生が大きく変わり…。(磨井慎吾)文革の辛い記憶 3つの名前を持っている。モンゴル名のオーノス・チョクト、中国名の楊海英、帰化の際に付けた日本名の大野旭(あきら)だ。言論活動では「楊」を使うが、好きなわけではないと話す。「帰化の前から楊の名前で書いてきたから。中国の少数民族は中国名を持たないと不便が多く、その意味では植民地的な名前。でも使っていると常に内モンゴルという自らの出身を意識する」 帰化前の国籍は中国だが、自己認識はモンゴル人。漢民族が支配する中国を祖国とは思わないが、外国では中国人として扱われる。
アラル海の砂漠化で残された「幽霊船」(ムイナク) Bahtiyar Abdukerimov-Anadolu Agency/GETTY IMAGES <遊牧民が古来大事にした湖をソ連は数十年で破壊した――砂漠を覆うのは悪臭と幽霊船、中ロに延びるガス管だった> 地球温暖化による環境変動が懸念されている。9月中旬、地図から消えてしまう前にアラル海を一目見ようと、筆者ら調査隊はウズベキスタンを旅した。 湖畔に近づくにつれて目と口を強烈に刺激する塩風が吹きすさび、辺り一面に死滅した貝類の山が広がる。悪臭で呼吸がままならず、滞在を切り上げた。 中央ユーラシアのトルコ・モンゴル系遊牧民は古くからこの湖を「アラル(多島)・テンギス(海)」と呼んで、こよなく愛してきた。アラル海周辺には遊牧民が残した古墳や石碑、王都の遺跡が分布し、遊牧民がこの地の主人だった歴史を物語っている。夏は天山山脈など冷涼な山岳地帯で
なぜいま中国は内モンゴルで弾圧を強めているのか。民族地政学の視点から、モンゴル人の歴史上の問題と現在の紛争の実態を読み解く。 シリーズ:ちくま新書 880円(税込) Cコード:0222 整理番号:1546 刊行日: 2021/01/06 ※発売日は地域・書店によって 前後する場合があります 判型:新書判 ページ数:208 ISBN:978-4-480-07368-6 JANコード:9784480073686 購入
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