生活クラブ生協が、合成保存料などを添加せず国産豚肉を主原料とする「ポークウインナー」を開発したのは1974年。以後、44年が経過した現在、はたして畜産加工業界の「常識」は大きく塗り替えられたのだろうか。 「真っ赤」でなければ いまどきの子どもたちに「ウインナーソーセージやハムは何色?」と問いかけたら、はたしてどう答えるだろう。 うすいピンク、あるいは薄茶色だろうか。おそらく「真っ赤」と答える子どもはいないはずだ。だが、いまから半世紀ほど前の1970年代には、ハムは淡い赤、ウインナーならば鮮やかな赤が当たり前で、「真っ赤なウインナーでなければ売れない」と言い切ってはばからないメーカー担当者や流通事業者まで少なからずいたという。 真っ赤なウインナーには、当然のように合成着色料や合成保存料、化学調味料が添加されているばかりか、「ポークウインナー」の商標で販売しているにもかかわらず、主原料となる豚