福岡市東区の筥崎宮(はこざきぐう)で3日、初春の神事「玉せせり」があった。「競り子」と呼ばれる締め込み姿の男たち約300人が参加。勢い水を浴びながら、触れると幸運を授かるという木製の玉(直径28センチ、重さ8キロ)を奪い合い、大勢の初詣客が見守った。 最初に玉はお神酒をかけて洗い清められ、筥崎宮から約250メートル離れた末社の玉取恵比須神社へ。そこから引き返す形で、肩車に乗った子どもたちの競り合いが始まり、大人たちが引き継いだ。神職が待つ楼門まで、勇壮な争奪戦が繰り広げられた。 小学生の頃から参加している高校教諭の門岡弘さん(38)は「天気が良くて幸先の良いスタート。家族みんなが健康で過ごせるように」と願いを込めた。(貞松慎二郎)