米軍が開発したアクティブ・ディナイアル・システムと呼ばれるマイクロ波兵器。実戦投入もされている(写真・AFP時事) ある日突然、原因不明の激しいめまい、頭痛や吐き気に襲われ、記憶喪失に――。海外駐在中に、これらの症状を訴えた米国政府関係者は、じつに130名以上にのぼり、なかには脳の損傷が確認されたケースもあるという。 「通称『ハバナ症候群』です」と語るのは、元・共同通信ワシントン支局長でジャーナリストの春名幹男氏だ。 「2016年11月以降、キューバの首都・ハバナに駐在した米国の外交官らに症状が見られたことからつけられた病名ですが、ロシア・モスクワのホテルに滞在した米国中央情報局(CIA)工作員や、中国・広州にある米国総領事館の職員に加え、ホワイトハウスの関係者なども同様の症状を経験したという報道があります」 原因として最有力視されているのが「マイクロ波兵器による攻撃」だ。 「2021年4