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結晶構造の検索結果1 - 9 件 / 9件

  • いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向

    地上設置による太陽光発電の導入に制約が強まるなか、建築物への導入ポテンシャルを飛躍的に高めるゲームチェンジャーとして期待を集めているのが「ペロブスカイト太陽電池」だ。軽量で、薄く、柔軟性があるなど、従来の太陽光パネル(太陽電池)にはない特長を有しており、建物の壁面や耐荷重性能の低い屋根など、これまでは設置が難しかった場所にも比較的容易に導入することができる。 とはいえペロブスカイト太陽電池は、まだ各国で研究開発の途上にあり、エネルギー変換効率や耐久性・安定性など解決すべき課題も少なくなかった。しかし今日、研究室レベルでは、従来のシリコン系太陽電池に匹敵する変換効率も得られており、商品化に向けた競争は激化の一途をたどっている。さらに将来、技術が確立し、量産に成功すれば、大幅な低コスト化も見込めるものと期待されている。 現在、各国で導入されている太陽光パネルのほとんどはシリコン系太陽電池であり

      いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向
    • 慶大、“なぜ氷は滑るのか”について分子的特徴を明らかにし新事実を発見

      慶應義塾大学(慶大)は6月24日、氷の表面に存在する液体様の膜(薄い水の層)である「擬似液体層」において、分子動力学シミュレーションと機械学習によりその分子的特徴を明らかにした結果、動きやすい運動と動きにくい運動が頻繁に切り替わるような性質があることを突き止めたと発表した。 また、動きやすい運動をする分子が集まりやすい性質があり、空間的に分子運動が不均一であることも明らかにしたと併せて発表された。 同成果は、慶大大学院 理工学研究科の安田一希大学院生、同・遠藤克浩大学院生(研究当時)、同・大学 理工学部の荒井規允准教授、同・泰岡顕治教授らの研究チームによるもの。詳細は、英科学誌「Nature」系の化学全般を扱う学術誌「Communications Chemistry」に掲載された。 氷の表面に形成される擬似液体層 (出所:慶大プレスリリースPDF) 氷の表面は滑りやすく、手でつかもうとして

        慶大、“なぜ氷は滑るのか”について分子的特徴を明らかにし新事実を発見
      • ゲルから水溶液になりまたゲルに戻るハイドロゲル物質を岐阜大が“偶然”発見

        岐阜大学は6月21日、酸化反応によって溶けて水溶液状態になった後、自発的にもう一度ゲル(ゼリー)状態に戻るという珍しい現象を見せる、「アミノ酸誘導体型分子」(以下「Fmoc-CBzl」)からなるハイドロゲル(水系のゲル状物質)を作り出したことを発表した。 研究概要。Fmoc-CBzlが水溶液中で自己集合してナノファイバーネットワークを形成することにより、ゲル状物質を形成。今回の研究では、同ゲル状物質が酸化反応によって溶けた後、もう一度ゲル状態に戻るという珍しい現象が発見された(出所:岐阜大プレスリリースPDF) 同成果は、岐阜大 工学部 化学・生命工学科の池田将教授、岐阜大大学院 連合創薬医療情報研究科の新谷勇喜大学院生、山形大学大学院 有機材料システム研究科の片桐洋史教授の共同研究チームによるもの。詳細は、ナノテクノロジーを含む材料科学に関する学際的な分野を扱う学術誌「Advanced

          ゲルから水溶液になりまたゲルに戻るハイドロゲル物質を岐阜大が“偶然”発見
        • 時間結晶を用いた回路が量子コンピュータのエラー問題を解決するかも知れない | XenoSpectrum

          量子コンピュータの実現にはまだ何年もかかると予想されている。これは、量子コンピュータの仕組みそのものが、量子現象に基づく「量子ビット」を用いる、非常に困難なエンジニアリング課題に依存しているからであるが、これらの量子ビットはエラーが発生しやすく、制御が困難だ。 これは必ずしも量子コンピュータ自体の問題ではなく、量子ビットそのものの問題である。量子ビットが計算を実行するために相互作用する際、それ自体が劣化し、結果としてエラーが発生するのである。 オーストラリアのスウィンバーン工科大学とポーランドのヤギェウォスキー大学の研究者らは、新しい研究の中で、こうしたエラー問題を解決する方法として、「時間結晶」を一種の回路基板として使用することを提案している。彼らによれば、これにより、「すべての可能な量子ビットのペアに対する量子ゲート操作を可能にする」ことで、より信頼性の高いシステムを作ることができると

            時間結晶を用いた回路が量子コンピュータのエラー問題を解決するかも知れない | XenoSpectrum
          • Press Releases - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

            DATE2024.06.21 #Press Releases 地球マントル深部での水の大循環が明らかに コア–マントル境界域の化学的不均質の原因解明へ 堤 裕太郎(地球惑星科学専攻 博士課程) 廣瀬 敬(地球惑星科学専攻 教授) 坂本 直哉(北海道大学 准教授) 発表のポイント 世界で初めて、地球のコア–マントル境界(CMB)領域に相当する環境下で、沈み込む海洋プレート(スラブ)中の水の挙動を調べました。 CMB領域まで水を輸送するSiO2相は、超高圧高温条件下でも脱水せず、水を保持したままマントル浅部へリサイクルすることを明らかにしました。 CMB領域の地震波観測が示す大きな化学的不均質は、水によって作られたものではないことが判明し、代わりに地球誕生時のマグマオーシャンに起因する可能性が高いと示唆されました。 地球深部の環境を実現するダイヤモンドアンビルセル装置(左)と高圧高温下で合成さ

              Press Releases - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
            • 「日本発のペロブスカイト太陽電池で、電源立地革命を」、桐蔭横浜大学・宮坂力特任教授に聞く - 特集 - メガソーラービジネス : 日経BP

              「日本発のペロブスカイト太陽電池で、電源立地革命を」、桐蔭横浜大学・宮坂力特任教授に聞く(page 3) メガソーラービジネス・インタビュー 課題の耐久性も克服へ ――ペロブスカイト太陽電池は、効率が高く、低コスト化も可能ですが、結晶シリコン型に比べると、耐久性が課題と言われます。 宮坂 大学で研究を始めた当時、ペロブスカイト太陽電池を試作すると、その直後から劣化が始まってすぐに発電しなくなってしまうような状況でした。ただこれは、電解溶液を使ったタイプだったことが大きな原因で、その後、全固体化に成功したことで、効率とともに耐久性も改善しています。とはいえ、有機材料と無機材料のハイブリッドであるペロブスカイト太陽電池は、どうしても耐久性が課題になります。 現在主流のペロブスカイト太陽電池は、ヨウ素と鉛、そして有機材料のメチルアンモニウムを結晶構造にしたものです。このため無機材料で構成される結

                「日本発のペロブスカイト太陽電池で、電源立地革命を」、桐蔭横浜大学・宮坂力特任教授に聞く - 特集 - メガソーラービジネス : 日経BP
              • 固体電子移動過程を直接観察できる結晶性ダブルウオールナノチューブを開発

                東京理科大学は2024年6月6日、2種類の配位子を有する環状の亜鉛(Zn)錯体から、結晶性ダブルウオールナノチューブを開発したと発表した。電子ドナー分子をナノチューブ結晶内部に導入し、固体電子移動過程を直接観察できる。 研究では、アクリジン配位子(LA)とアクリドン配位子(LA=O)を含む環状のZn錯体[(Zn2+)4(LA)4(LA=O)4]を合成。結晶化により二重壁構造の結晶性ナノチューブ([(Zn2+)4(LA)4(LA=O)4]n)の作製に成功した。チューブは柔軟かつ丈夫で、内寸は0.90nm×0.92nm。テトラチアフルバレン(TTF)やフェロセン(Fc)などの電子ドナー分子を溶解した液に7日間浸漬することで、ナノチューブ内部にTTFやFcを包摂できる。 電子ドナー分子を包摂したナノチューブ結晶に固体酸化剤[Fe(H2O)6](ClO4)3を反応させたところ、ドナー分子の電子酸化

                  固体電子移動過程を直接観察できる結晶性ダブルウオールナノチューブを開発
                • アミロイドβ前駆体タンパク質 (Amyloid-beta Precursor Protein) | 今月の分子 | PDBj 入門

                  ジキルとハイドのように、一見無害なものが有害なものに変わってしまう、そんなタンパク質がある。アミロイドβ前駆体タンパク質(amyloid-beta precursor protein)は重要な事例の一つである。これは大きな膜タンパク質で、通常は神経の成長と修復に欠かせない役割を果たしている。ところが人生の後期になって、間違った型をとったこのタンパク質が神経細胞を破壊することがあり、そうなると思考と記憶が失われるアルツハイマー病(Alzheimer's disease)を引き起こす。 APPの解剖 アミロイドβ前駆体タンパク質(APP)は多くの機能を持つ複雑なタンパク質である。APPは身体中のあらゆる細胞の表面で見られる。多くの膜結合タンパク質と同様に、柔軟な結合部分でつながれた数個のドメインで構成されおり、そのことがそのままの形で研究するのを難しくしている。PDBデータベースを検索すると、

                    アミロイドβ前駆体タンパク質 (Amyloid-beta Precursor Protein) | 今月の分子 | PDBj 入門
                  • 新日本電工の新型潜熱蓄熱材、関大などが開発した超小型人工衛星に採用

                    新日本電工は6月25日、同社の「二酸化バナジウム系潜熱蓄熱材料」が、関西大学(関大)、福井大学、名城大学、アークエッジスペースの4者が中心となって共同開発した100mm×100mm×113.5mmの1Uサイズ(軌道上での太陽電池パドル展開時は309mm×204.5mm×113.5mm)・質量1.32kgのキューブサット(超小型人工衛星)「DENDEN-01」の「衛星用電源温度安定化デバイス」として採用されたことを発表した。 DENDEN-01。1辺が100mm、質量は1.32kgという最小部類に入る人工衛星 (出所:関西大学プレスリリースPDF) 人工衛星の中でも100kg未満の衛星は超小型人工衛星と呼ばれ、その中でも1辺100cmの立方体を基本構造として規格化されているのがキューブサットである。キューブサットは、キット化されたコンポーネントの普及によって迅速な開発が可能であり、コスト効率

                      新日本電工の新型潜熱蓄熱材、関大などが開発した超小型人工衛星に採用
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