アフガニスタンで米軍が拠点としていたバグラム空軍基地には「アフガンのグアンタナモ」と呼ばれた悪名高い刑務所があった。米軍が撤退したいま、元囚人だったタリバン兵らがバグラムを再訪し、そこで行われた地獄の拷問を中東メディア「アルジャジーラ」に語った。 恐怖の電気椅子 黒いターバンと上下に分かれたツーピースの伝統服を身にまとったハジムミン・ハムザ(36)は、長く暗い廊下を歩きながら、まるで初めてそこを訪れるかのように注意深く周囲を見回している。名前を忘れてしまいたいその場所で、イスラム原理主義組織タリバンの戦闘員仲間の案内役を務めているのだ。 ハムザの視線は、通路にそびえる一脚の椅子に止まった。 「彼らはこの椅子に私たちの手足を縛りつけ、電気ショックを与えました。ここで殴られたこともあります」