刑部芳則『昭和歌謡史-古賀政男、東海林太郎から、美空ひばり、中森明菜まで』(中公新書) 戦前から戦後、昭和の時代を通して、日本人の心に寄り沿ってきた歌謡曲。作曲家の中山晋平、西條八十に始まり、三大作曲家と呼ばれる古賀政男、古関裕而、服部良一によって確立された昭和歌謡を、音楽家が残した一次史料をもとに歴史学の手法を用いて検証した書籍が、刑部芳則(日本大学商学部教授)による『昭和歌謡史-古賀政男、東海林太郎から、美空ひばり、中森明菜まで』(中公新書)だ。 リアルサンドブックでは、著者の刑部と歌手のタブレット純の対談を企画。10代の頃から歌謡曲に魅了され、研究者、歌手として今も昭和の歌謡と向き合い続けている両者に“日本人にとって、歌謡曲とは何か?”について語り合ってもらった。(森朋之) 刑部芳則 ――まずはお二人が昭和歌謡に魅せられたきっかけを教えてもらえますか? タブレット純:父親が車のなかで