インターネット上で安全にデータを保管・通信するために開発された技術のひとつとして知られる、ハッシュ化と暗号化。しかし、その違いを正確に理解することに難しさを感じる人も少なくないのではないだろうか。この記事では、ハッシュ化と暗号化の違いを明らかにした上で、その安全性について解説する。 ハッシュ化と暗号化の違いは「不可逆性」 ハッシュ化とは特定の計算手法に基づいて、元のデータを不規則な文字列に置換する処理を指す。代表的な使用方法としては、パスワードをハッシュ化して保存・管理することが挙げられる。第三者が不正にパスワードへアクセスしたとしても、ランダムな文字列に変換されていることで、悪用されるのを防げるためだ。 ハッシュ化を施すアルゴリズムはハッシュ関数と呼ばれ、ハッシュ関数によって生成されるランダムな文字列はハッシュ値と呼ばれる。ハッシュ関数は入力する元データによって異なるハッシュ値を返す。同