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Mankiwの検索結果281 - 320 件 / 433件

  • 大学院での政策エンジニアリング教育の可能性 | bewaad institute@kasumigaseki

    先日のエントリを受けて、次のような興味深い言及をいただきました。 ところで話が若干それますが、公共政策大学院のカリキュラムをみてみても、依然としてそのほとんどが理論系の科目であり、実践的な科目も名前だけが実践的にしてあっても中身は全然実践的ではないというのが以外と多かったです。bewaadさんのエントリで引用されていた、 アメリカの大学等では「オマエの考えた政策(僕の場合はオークション設計)を今すぐ実行すべく政府に売り込めるか?」と聞かれたということですが、日本ではそのようなことはあまり聞かれないのではないでしょうか? ではないですが、このような真に実践的な政策論について議論するというのは、教員・学生双方の質という点でかなり難しいのが現状ですし、その意味で現状では就職活動でも学部卒と扱われても仕方ないかなという気がします。霞が関就職を目指す学生の多くは入学後から公務員試験勉強中心の生活にな

    • 2006-06-29

      【この文章は、N. Gregory Mankiwの"The Macroeconomist as Scientist and Engineer"を勝手に翻訳したものです。段階的にアップロードしていく予定です。内容などおかしなところがあれば、メールもしくはコメントにてご指摘いただければ幸いです】 バックナンバー 科学者とエンジニアとしてのマクロ経済学者(1) 科学者とエンジニアとしてのマクロ経済学者(2) 科学者とエンジニアとしてのマクロ経済学者(3) 科学者とエンジニアとしてのマクロ経済学者(4) 科学者とエンジニアとしてのマクロ経済学者(5) 新しい総合、それとも停戦協定? 古い格言曰く、科学は葬式により進歩する。今日では平均寿命が伸びたおかげで、こう言い換えた方が(精彩には欠けるが)より正確だろう。科学は引退により進歩する、と。マクロ経済学においては、古い世代の主唱者たちが引退したり引退

        2006-06-29
      • Greg Mankiw's Blog: My Personal Work Incentives

        Here is a question that you may have been thinking about: How do the different candidates' tax plans affect Greg Mankiw's incentive to work? Okay, you probably haven't been thinking about this. But I have, because, after all, I am Greg Mankiw. And if you are here reading my blog, maybe you have some interest in the random thoughts running through my brain. So bear with me. Let me start with my per

        • Scott Fullwiler の話③ - 断章、特に経済的なテーマ

          暇つぶしに、徒然思うこと。 あと、書き癖をつけようということで。 とりあえず、日銀で公表されている資料を題材に。 スコット・フルワイラーの研究の中心課題は 中央銀行のオペレーションにあるようで、 近年は、中央銀行のオペレーションとその効果を いかにして社会会計に反映させるか、というようなことをテーマにした 研究のほうへと向かっているようだ。 http://en.booksee.org/book/1276365 なお、本書のフルワイラー執筆の章だけを手っ取り早く 参照したい向きには http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=1874795 また、 http://heterodoxnews.com/ajes/papers/Fullwiler-Nota-ajes-v1.pdf でも、扱われている。 さて、それはともかく、 これからしばら

            Scott Fullwiler の話③ - 断章、特に経済的なテーマ
          • マンキューのマクロ教科書 - 池田信夫 blog

            Mankiw's blogによれば、Macroeconomicsの第7版が9月に出る。今回のバージョンは、金融危機を取り入れただけでなく、動学モデルを入れたことが目玉だ。その部分のゲラも提供されている。DSGEそのものではなく、Goodfriendのような簡略版だが、初めて動学マクロが学部の教科書に入った意味は大きい。池尾・池田本では「DSGEなどの動学モデルが経済学の常識なのに、日本の官僚も自称エコノミストも大昔のどマクロ経済学しか知らない」と嘆いたが、ようやくそのギャップを埋める教科書が出て...

            • Greg Mankiw's Blog: Choosing a Graduate Program

              Now is the time of year when prospective PhD students in economics are deciding which graduate program to attend.  The decision is often hard.  If you are in that position, here are a few recommendations about things to think about: 1. Start with the rankings.  For some recent rankings of economics departments, click here and here and here.  All ranking systems are imperfect, but other things equa

              • What Do Budget Deficits Do?

                最近EUを始めとして先進国での政府債務問題が深刻化している。では、政府が財政赤字を出すのは何が悪いのか。この問題に簡潔に答えたMankiwのペーパー("What Do Budget Deficits Do?" by L. Bell and N. G. Mankiw)を簡単にまとめてみる。このペーパーはカンサスシティ連銀で行われた会議での発表用に書かれたものであり、専門的な言葉をあまり使わずに書かれているが、内容は非常に深い。Mankiwの面目躍如である。特に、最後の、債務危機の部分は、現在ヨーロッパで起きている債務問題を予言しているようである。では、彼のペーパーを元に、政府の財政赤字が経済に与える効果を一つずつ見ていこう。 1. 「政府の財政赤字は国内貯蓄を減らし、投資の減少、あるいは経常収支の悪化となって現れる」 わかりやすく説明するために、マクロ経済の教科書の最初に出てくるGDPの定義

                • 公共選択論入門 - Irregular Economist ~hicksianの経済学学習帳~

                  ●Gregory Mankiw(1990), “A Quick Refresher Course in Macroeconomics(pdf)”(Journal of Economic Literature, vol.28(4), pp.1645-1660) Recent developments in macroeconomic theory will ultimately be judged by whether they prove to be useful to applied macrpeconomists. The passage of time will make efficiency wages, real business cycles, and the other "breakthroughs" of the past decade less novel. The at

                    公共選択論入門 - Irregular Economist ~hicksianの経済学学習帳~
                  • 自然利子率が低下する時には何をなすべきか? - himaginary’s diary

                    表題のブログエントリ(原題は「What to do when the natural rate of interest declines」)でマンキューが、自分の教科書のモデルが使われているということでこちらの論文にリンクしている。論文のタイトルは「Macroeconomic Stabilization When the Natural Real Interest Rate Is Falling」で、著者はSebastien Buttet(ニューヨーク市立大学ガットマン・コミュニティ・カレッジ)とUdayan Roy(ロングアイランド大学CWポストキャンパス)。 以下はその要旨。 The authors modify the Dynamic Aggregate Demand-Dynamic Aggregate Supply model in Mankiw's widely used int

                      自然利子率が低下する時には何をなすべきか? - himaginary’s diary
                    • GDPギャップの推定誤差について* : 池田信夫 blog

                      2010年10月22日12:32 カテゴリ経済テクニカル GDPギャップの推定誤差について* きのうの記事に専門家からコメントをいただいたので、非常に細かい話だが補足しておく。ここで紹介した「ニューケインジアン」は、実は現代の「ネオヴィクセリアン」とは違い、後者ではコーディネーションの失敗は考えない。基本的に景気循環は価格の硬直性(あるいは企業のマークアップ)によるものと考え、価格が完全に伸縮的な状態を自然水準(潜在GDP)と考える。 理論的なGDPギャップ(output gap)は、現実のGDPからこの自然水準を引いたものである。以前の記事で使った式を再掲すると、YをGDP、Y*を自然GDP、rを金利、ρを自然利子率、ランダムな需要ショックをεとすると、t期のGDPギャップΔYtは、理論的には ΔYt = Yt - Y*t = α(ρ-rt)+εt と書ける(αは定数)。これは式を見れば

                        GDPギャップの推定誤差について* : 池田信夫 blog
                      • クルーグマン経済学の翻訳ブログ The Rentier Regime/June 6, 2011, 1:19 PM

                        The Rentier Regime 利子生活者の治世 Bob Kuttner has a very good column (pdf) in The American Prospect about “debt politics.” Let me elaborate a bit. ボブ・カットナーがアメリカン・プロスペクト誌で、「借金の政治学」について素晴らしいコラムを書いている。ちょっと私に説明させてほしい。 If you look at the economic policy demands coming from the right in the face of our current slump, they seem remarkably insensitive to the fact that we are indeed in a slump. Early on, some co

                        • Greg Mankiw's Blog: The Pigou Club Manifesto

                          In today's Wall Street Journal, I offer a manifesto for the Pigou Club, the elite group of pundits and policy wonks with the good sense to advocate higher Pigovian taxes. (Click here for a partial membership list.) Raise the Gas Tax By N. Gregory Mankiw With the midterm election around the corner, here's a wacky idea you won't often hear from our elected leaders: We should raise the tax on gasolin

                          • マンキュー、「ルールに従うべきか、従わないべきか?」 : M B K 48

                            2014年10月19日17:00 カテゴリマンキュー ブログ マンキュー、「ルールに従うべきか、従わないべきか?」 Follow or Break the Rule? http://gregmankiw.blogspot.jp/2014/09/follow-or-break-rule.html マンキューの9月17日のブログの翻訳です。 更新:すでに himaginary さんの翻訳がありました。最近インターネットをあまり見ていなかったので、気づいていませんでした。以下は、Reis のコメントの翻訳だと思ってください。 ********** ルールに従うべきか、従わないべきか? Follow or Break the Rule? ラース・クリステンセンが、僕が数年前に提唱したテイラールール(こちら、収録された本はこちら)の最新のデータを紹介している(下の図)。このルールは、アラン・グリーン

                              マンキュー、「ルールに従うべきか、従わないべきか?」 : M B K 48
                            • 学界ブロガーは何を目指しているか? - himaginary’s diary

                              昨日に続きNYTネタ。 デロングがNYTのPamela Paulから取材の申し込みをeメールで受けたという。彼女は、最も著名かつ影響力のある学者ブロガーについての記事を企画しており、既に以下の6人にインタビューしたとの由(注:リンクは小生が付与)。 Becker/Posner Glenn Reynolds Juan Cole Greg Mankiw*1 Eugene Volokh Ann Althouse デロングが7人目で、インタビューに応じて貰えなくても記事で取り上げるつもりだが、5分以内に収めるので、是非応じて欲しい、とPaulは要請している。 これに対しデロングは次のような内容の返事を返したとの由。 Paulの挙げた7つよりもっと影響力のあるブログが少なくとも4つ抜けているというのが当方のコンセンサス。それを影響力順に並べると: クルーグマンブログ Crooked Timber M

                                学界ブロガーは何を目指しているか? - himaginary’s diary
                              • コント:ポール君とグレッグ君(2011年第7弾) - himaginary’s diary

                                久々に両者の間でラリーが見られた。 ポール君 共和党がブードゥー経済学に丸ごと教化されたという光景には驚くべきものがあるね。レーガン時代の減税が歳入増加をもたらしたという戯言を今や公けに信じなくてはいけないみたいだ。まあ、それはそれとして、連邦政府の歳入の歴史をちょこっとおさらいしておこう。 好景気時には歳入が増加し、不景気時には減少することは誰もが知っている。だから景気の山同士を比較することが役に立つ([トルストイ流に言えば]幸せな経済は皆似たようなものだが、不幸な経済はそれぞれに不幸なので、谷よりは山の方が良い、というわけだ)。ただ、1979-82年は二番底をつけた単一の景気後退なので、80-81年のいわゆる“景気回復”は無視し、1979年だけを見ることにする。 ということで、連続した景気の山の間の一人当たり実質連邦歳入の伸びをグラフで比較してみると、レーガンの歳入の奇跡なんてものが存

                                  コント:ポール君とグレッグ君(2011年第7弾) - himaginary’s diary
                                • マンキューとウクライナ - himaginary’s diary

                                  マンキューが「My Heart is Breaking」と題したエントリで、ウクライナと自分の縁と、最近の思いについて書いている。 I was born in New Jersey, grew up in New Jersey, and have spent most of adult life in Massachusetts, but I have always felt a kinship with Ukraine. All four of my grandparents were born there. They left as teenagers early in the 20th century, before World War I and the Russian Revolution made a return to their homeland untenable. I

                                    マンキューとウクライナ - himaginary’s diary
                                  • Greg Mankiw's Blog: Krugman reestimates the Mankiw rule

                                    This scatterplot is from Paul Krugman.  x is the core inflation rate minus the unemployment rate.  y is the federal funds rate.  It uses data from 1988 to 2008. This graph is motivated by a version of the Taylor rule I once proposed.  Paul uses a different sample than I did, so he gets slightly different parameter values.  Nonetheless, I think Paul and I agree that this equation provides a reasona

                                    • Greg Mankiw's Blog: Advice for Grad Students

                                      Because there appeared to be much interest in the advice I offered undergrads in a previous post, let me provide the same service for graduate students in economics. But rather than doing the work myself, I will outsource the task to some of my colleagues in the profession: Don Davis gives some guidance about finding research topics. John Cochrane tells grad students how to write a paper. Michael

                                      • Greg Mankiw's Blog: The Next Round of Ammunition

                                        With the Fed having cut its target interest rate today to a range of zero to 1/4 percent, many people will be asking whether the central bank has run out of ammunition. A good question. Obviously, the next step is not going to be further cuts in the federal funds rate. But there is still more the Fed can do. Notice this passage in the Fed's press release (emphasis added): The Federal Reserve will

                                        • untitled

                                          Discussion Paper Series No. J78 2 2007 3 第 2 次大戦前の日本における財政の維持可能性 鎮目 雅人* 神戸大学 経済経営研究所 E-mail:shizume@rieb.kobe-u.ac.jp 2007 年 3 月 [要旨] 近代史上、日本は第 2 次大戦直後に一度、財政破綻した。本稿では、第 2 次大戦に至る 日本の財政運営がいつから維持可能でなくなったか、その背景にどのような要因が働いて いたかを検討する。まず、叙述的資料、データならびに先行研究をもとに、第 2 次大戦前 の日本の公的債務について概観する。次に、公債の中立性命題の検証、経済の動学的効率 性の検証、Bohn 検定、の 3 段階からなる財政の維持可能性の数量的分析を行う。さらに、 上記の数量的分析の結果の解釈について、経済史、政治史を含む先行研究や最近公開され た歴史的資料等をもと

                                          • マクロ経済学とは何か

                                            マクロ経済学とは何か 作成:2008/01/08; 更新: 2009/11/16 西暦2000年秋、居酒屋にて: 「近年の不況から脱出する方法について、くどうくんのマクロ経済学者としての意見を聞かせてくれたまえ」「はい、そうですね〜この巨額の政府負債が」「いやそれは財政学だろ。マクロ経済学を使ってくれ」「はい、では金融政策を」「いやそれは金融論だろ。マクロ経済学を使ってくれ」「はい、労働市場でのミスマッチが」「それは労働経済学!」「・・・。」コントのようですが、これはほぼ実話です。このエピソードはマクロ経済学という学問分野の特徴を非常に良く表現していると思います。このページではマクロ経済学とは何かについて考えます。どちらかというと趣味的なページですので、読者の役に立つかどうかはお約束できません。どうぞ気軽に楽しんでください。また、このページは石川竜一郎氏との会話を元に書かれている箇所が多く

                                            • つれ数 : 出資法の上限金利の引き下げに反対します

                                              アクセス数 今日 昨日 ■数学関連ブログ■ 学校では教えてくれない数学 by calc 南の島で思うこと by Ima@Tas Joker小言集 by Joker やっぱり物理が好き by さとみ くるるの数学ノート by kururu_goedel ■経済関連ブログ&サイト■ One Nation under The Groove by Rhythm_Nation マーケットの馬車馬 by 馬車馬 Bewaad Institute by bewaad svnseeds' ghoti! by svnseeds 週間!木村剛 by 木村剛 ひろのきまぐれ日記 by ひろ のびたの経済学お勉強ノート by のびた Baatarismの溜息通信 by Baatarism ふぉーりん・あとにーの憂鬱 by 47th Greg Mankiw's Blog by Gregory Mankiw Irre

                                              • Greg Mankiw's Blog: Macro 7e

                                                The 7th edition of my intermediate macroeconomics textbook is coming out this summer, ready for fall classes. As well as being updated for current events, including the recent housing bubble and financial crisis, the book has a new chapter, called A Dynamic Model of Aggregate Demand and Aggregate Supply. The model is intended to give the student a basic understanding of modern DSGE models. You can

                                                • マクロ経済学はどこまで進んだか・誤訳指摘 - himaginary’s diary

                                                  池田信夫氏が7/10エントリで一般理論の間宮訳のひどさを嘆いているが、経済学的に貴重な文書資料が誤訳で台無しにされている例としては本書も引けを取らないと思うので、TBさせていただく。 (以上、7/10追記) 「マクロ経済学はどこまで進んだか」という本がある。 マクロ経済学はどこまで進んだか―トップエコノミスト12人へのインタビュー 作者: ブライアンスノードン,ハワード・R.ヴェイン,Brian Snowdon,Howard R. Vane,岡地勝二出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2001/09メディア: 単行本 クリック: 81回この商品を含むブログ (8件) を見る以前、この本を3000円近く出して買ったら、翻訳があまりにもひどかったので出版社に抗議のメールを送ったことがある。今日はそれをコピペしておく(この後丁寧な返答が来たが、それは先方の著作権に属する文章なので省略する

                                                    マクロ経済学はどこまで進んだか・誤訳指摘 - himaginary’s diary
                                                  • Greg Mankiw's Blog: Behavioral Economics

                                                    A reader asks about hot topics in economics: What have been the most important theoretical papers/breakthroughs in the last 10-15 years? New growth theory is now getting quite old and while there are plenty of hot topics empirically, theory seems to have died down since the 1980s. Am I missing some important developments?The reader is correct that the new growth theory ran into diminishing returns

                                                    • マンキューの過剰な金融引き締めへの懸念 - himaginary’s diary

                                                      ここで紹介したエントリを敷衍する形で、マンキューがFRBの引き締め過ぎへの懸念をまとめたエントリを起こしている。以下はその概要。 まず、以下の2点についてはタカ派に同意。 金融財政政策の担当者が最近のインフレ高騰に一部責任があるというのには同意。マンキュー自身、2021年2月のNYT論説で経済過熱について警告していた。 それなりの金融引き締めが必要ということにも同意。特に財政政策の担当者が総需要を減らす手助けをほぼ行っていない状況ではそう。学生ローンの免除は逆方向だし、いわゆるインフレ抑制法も役に立たない政治的煙幕に過ぎない。 問題は、どの程度の金融引き締めが必要か、ということ。この問題は難しく、その答えを確かに知っている、という人は自分もしくは他人に対して正直でない。これが難しい理由は、金融政策が顕著なラグを以って効くからである。最近のFRBの引き締めがインフレにまだ効果をあまり発揮して

                                                        マンキューの過剰な金融引き締めへの懸念 - himaginary’s diary
                                                      • 過剰貯蓄と双子の赤字:開放経済での財政刺激策の伝播 - himaginary’s diary

                                                        というNBER論文をMatthew Rognlieらが上げている。原題は「Excess Savings and Twin Deficits: The Transmission of Fiscal Stimulus in Open Economies」で、著者はRishabh Aggarwal(スタンフォード大)、Adrien Auclert(同)、Matthew Rognlie(ノースウエスタン大)、Ludwig Straub(ハーバード大)。 以下はその要旨。 We study the effects of debt-financed fiscal transfers in a general equilibrium, heterogeneous-agent model of the world economy. In the long run, increases in governm

                                                          過剰貯蓄と双子の赤字:開放経済での財政刺激策の伝播 - himaginary’s diary
                                                        • 経済論文の作法

                                                          経済学を専攻する学部大学生・大学院生へ 1.はじめに 論文とは何であろうか。論文とは他人を説得するための手段である。すなわち、自らの主張を論理的に説明したいが為にまとめられた文章を論文という。良い論文は他人が読んでも極めて説得的に書かれているものである。自己満足で書かれた文章は到底論文とはいえない。そのため、論文には文章が読みやすいことが求められる。また、論文の作成には礼儀がある。礼儀を守らなければ、どんなに良い論文でも読まれない可能性がある。これはわれわれの生活でいう、「身だしなみ」のようなものかもしれない。つまり、論文の作成には、国語力と表現技術、さらに礼儀作法が要請される。特に、経済学のような人文社会学系の学問分野においては、論文における論理的な展開と表現力の豊かさを常に求められているといってもよい。ところが、これらの能力は無意識で備わるほど甘くはない。最初はかなり意識して「わかりや

                                                          • ファラッド・コスロカヴァール『世界はなぜ過激化(ラディカリザシオン)するのか?』

                                                            経済問題を最小の時間で、でも基礎学力をつけながら学んでいくにはどうしたらいいのか? 1)いいテキスト 2)いい教師(授業、講演などでの出会い)、3)適切な時間配分 4)無理しない これらのバランスが必要でしょう。ここでは主に1)の「いいテキスト」を紹介していきます。上から下にいくほどレベルアップ。 なんといっても小学生でも読める(でも大人が読んでも面白い)以下の二冊がやはり最も簡単な経済書の地位をいまだにキープしているでしょう。『レモン』の方は経済学の要の市場(しじょう、マーケット)のメカニズムを、『続レモン』は若干レベルアップしててインフレのメカニズムの解説になっています。 新装版 レモンをお金にかえる法 作者: ルイズ・アームストロング,ビル・バッソ,佐和隆光出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2005/05/21メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 83回この商品を含むブ

                                                              ファラッド・コスロカヴァール『世界はなぜ過激化(ラディカリザシオン)するのか?』
                                                            • マンキュー経済学第一章1

                                                              N. Gregory Mankiw Principles of Economics 第一章 経済学の十大原理 この章の目的:  ・        経済学が希少な資源の配分についての学問であることを学習する。 ・        人々がどのようなトレードオフに直面しているのかを検討する。 ・        機会費用の意味を学習する。 ・        意思決定に当たって限界的思考をどのように用いるかを理解する。 ・        インセンティヴが人々の行動にどのような影響を与えるかを議論する。 ・        人々や国家の間の交易がなぜすべての人々にとって良いものとなりうるのかを考察する。 ・        市場が、資源を配分する方法として、良いものではあるが完璧ではないことを議論する。経済全体の趨勢・傾向を決定する要因を学習する。

                                                              • コント:ポール君とグレッグ君(2012年第1弾) - himaginary’s diary

                                                                今年の第一弾。 グレッグ君 「The Reincarnation of Keynesian Economics」というこのエントリのタイトルは、20年前に僕が書いたあまり知られていない小論のタイトルだ。ワーキングペーパー版がここで、最終版(要サブスクリプション)はここだ。驚いたことにポール君が彼のブログでこれを引用したんだけど、スコット・サムナーはポール君が実際にこれを読んだかどうか不思議がっている。それはともかく、こんな古い論文を覚えていた人がいたというのは嬉しいね。 なお、マンキューは見過ごしたようだが、クルーグマンは半年前にも同論文にリンクしており、それを受けて小生もその内容を簡単に紹介したことがある。そこで引用したように、マンキューは論文の中で「ケインズ経済学の再出現を「再生(resurrection)」ではなく「転生(reincarnation)」と呼んだのにはわけがある」とわざ

                                                                  コント:ポール君とグレッグ君(2012年第1弾) - himaginary’s diary
                                                                • Greg Mankiw's Blog: Are fiscal multipliers now big or small?

                                                                  Small, says Richard Clarida: Because of the financial crisis and the severe damage caused to the system of credit intermediation through banks and securitization, policy multipliers are likely to be disappointingly small compared with historical estimates of their importance. Many of you will remember from Econ 101 the idea of the Keynesian multiplier, which is that the impact of traditional macro

                                                                  • マンキュー対オバマ大統領 - himaginary’s diary

                                                                    マンキューブログからネタをもう一丁。かつてのクルーグマンのブッシュ批判を真似たわけでもなかろうが、最近マンキューはオバマの“食言”批判を強めている。 12/5エントリでマンキューは、前日のスピーチでオバマが「最低賃金の引き上げが職を犠牲にするという確たる証拠(solid evidence)は無い」と述べた点を槍玉に挙げ*1、「完全な決定的証拠(completely decisive evidence)は無い」、もしくはより正確には「証拠は入り混じっている(mixed evidence)」と述べるべきだった、と批判している。このエントリをマンキューは「The CEA Fact Checkers Miss One」としており、この問題をCEAのチェックの甘さに帰している。 また、10/29エントリでは、医療保険改革を経ても各人が現在加入している保険を維持できる、とオバマが繰り返し述べたことが事

                                                                      マンキュー対オバマ大統領 - himaginary’s diary
                                                                    • Greg Mankiw's Blog: How do the right and left differ?

                                                                      The conclusion of today's ec 10 lecture: In today's lecture, I have discussed a number of reasons that right-leaning and left-leaning economists differ in their policy views, even though they share an intellectual framework for analysis. Here is a summary. The right sees large deadweight losses associated with taxation and, therefore, is worried about the growth of government as a share in the eco

                                                                      • マンキューの財政政策への懐疑論 - himaginary’s diary

                                                                        5/25エントリや昨日のエントリで取り上げたThoma=Andolfatto論争だが、Andolfattoが5/27エントリでクルーグマンやデロングに対する表現に行き過ぎがあったことを認めて謝罪したことで一応の決着を見たようである。ただ、Andolfattoは同時にThomaが自分の意図を正しく捉えていなかったことを指摘し、Thomaもそれを認めた。 Andolfattoが改めて自分の本意として挙げたのは、以下の3点である。 自分は経済危機対応としての財政政策に賛成でも反対でもない。証拠を見るたびに考え直している不可知論者である。ただし、財政政策の再分配機能は評価しているが、それは今回の議論の議題とはならなかった。 自分が反対しているのは、あたかも「この問題に関しては科学的に決着が付いている」と思わせるように世論を誘導しようとする態度である。その態度は意図的なものではないかもしれないし、単

                                                                          マンキューの財政政策への懐疑論 - himaginary’s diary
                                                                        • 社会流動性を高めるなら生活保障を切り捨てろ? 御冗談を・・・ - flagburner's blog(仮)

                                                                          何か知らないけど、「教育における機会の平等を追い求めるな」とのたまってる人がいた模様。 ・「機会の平等」という幻想を追い求めるのはやめよう(2011年5月2日 BLOGOS) BLOGOS といえば、天下の池田 信夫教授や佐藤 優氏などの(イカれた)論説が読めることから極一部の好事家(?)から熱烈な支持を受けている「ネット上の論壇誌」。 俺も時々 BLOGOS の論説を読んで鼻で笑っているが、wasting time? という HN の筆者による上の論説はあまりにも酷いので突っ込んでおくことにした。 この論説の冒頭、筆者は英国において長年 "Social Mobility"(社会流動性:元は社会学の用語らしい)向上が求められてると述べていた。 その一方、英国の実態はそれと程遠い、と切り返しつつ、優生主義全開な筆者の個人 blog(ややこしい)の過去記事(2011年2月13日付)を紹介してい

                                                                            社会流動性を高めるなら生活保障を切り捨てろ? 御冗談を・・・ - flagburner's blog(仮)
                                                                          • 上級マクロ経済学2010

                                                                            上級マクロ経済学2010 九州大学経済学部 2010/12/02 今井亮一 http://homepage3.nifty.com/ronten/advanced-macro2010.htm このページの探し方: Googleで「日本経済の論点」→「講義」→「 上級マクロ経済学I」 メルアドはこういうところに書くと、SPAMが増えるので、書きません。 自分で「九州大学電子職員名簿」で探してください。メルアドを探すコストは大したことないでしょう。 メルアドを晒すことによって被る損害のリスクを御理解ください。 TA: 田鹿 紘(大学院生) TAのメルアドは、本人から直接聞いてもらいたいが、 職員名簿には掲載されていないので、 彼の承諾があれば 授業時間中に黒板に書いて知らせます。 講義概要 基本科目「マクロ経済学 」を踏まえ、最先端の動向を紹介し、2008年に始まった「世界金融危機」を

                                                                            • Microsoft Word - 塩沢由典他2

                                                                              1 進化経済学会 2012 年企画セッション ボールズ・ギンタスの進化社会科学とわれわれの立場 趣旨:ギンタスの『ゲーム理論による社会科学の統合』の日本語訳が 2011 年 7 月に出版 され、ボールズの『ミクロ経済学/行動と制度、進化』も近刊が予定されている。かつて のラディカル経済学の旗手たちによる、新しい社会科学への構想である。日本語訳出版を 期に、かれらの提案をわれわれとしてどう受け止めるべきかを主題に賛成・批判を含む多 様な視点から討論したい。 趣旨説明 塩沢由典 パネリスト報告 川越敏司/磯谷明徳/森岡真史/橋本敬/佐藤良一/瀧澤弘和 休憩 総合討論 パネリスト全員による 司会 植村博恭 報告要旨 川越敏司 ハーバート・ギンタス『ゲーム理論による社会科学の統合』 要旨と問題提起 磯谷明徳 S・ボウルズの進化的社会科学をめぐって 森岡真史 ギンタスの合理性概念について 橋本敬 (

                                                                              • Greg Mankiw's Blog: The Changing Face of the World Economy

                                                                                About Me Name: Greg Mankiw Location: United States I am the Robert M. Beren Professor of Economics at Harvard University. I use this blog to keep in touch with my current and former students. Teachers and students at other schools, as well as others interested in economic issues, are welcome to use this resource. View my complete profile Timeless Words of Wisdom I don't care who writes a nation's

                                                                                • 英語論文の書き方:英文ライティングここから始める必読テキスト4選

                                                                                  「あらためて国際大学(IUJ)の紹介:留学生の出身国」で書いたように、国際大学の修士学生の多くは、各国政府の各省庁からの派遣留学である。そのため、出身部署の仕事と関連付けたリサーチ・トピックを持っており、それぞれとても興味深い。また既にデータを入手済みのことも多く、それはこちらとしても大変にありがたい。もちろん、必ずしも入学前から持っていたトピックやデータにこだわらなくともよい。 さて、そんな留学生の修士論文指導を僕自身も担当しているのだが、彼ら彼女らのリサーチプロポーザルを読んだり、論文ドラフトを読んだりして感じるのは、英語のライティング。人によってそのレベルはまちまちなのは当然なのだが、全体としてみると英語会話力の高さに比べて(英語を流暢に話す学生はとても多い)、英語ライティングのちからはそれほど高くないように思う。もちろん、そもそも僕がエラソーに言うことか、というご意見はもっともなの

                                                                                    英語論文の書き方:英文ライティングここから始める必読テキスト4選