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  • 水木しげるの「なまけ者になりなさい」の本意。壮絶な仕事人人生の裏に、戦傷した腕から「赤ん坊の匂い」 | CINRA

    水木しげるが残した「なまけ者になりなさい」といった名言の数々は、忙しく働く現代人に向けた警鐘のように思えるが、じつは水木自身は70歳の当時でもなお、相当なワーカホリックだったことが知られている。こういった言葉の本意はどこにあるのか? 水木の仕事人としての生涯を、小鉄昇一郎が綴る。 水木しげるがこの世を去って7年が経過した。その死後も『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメ化、原画展をはじめとしたさまざまなイベントや新刊・復刻・雑誌での特集など、つねにメディアや書店を賑わせている。コロナ禍においては「アマビエ」のムーブメントでもその妖怪画が注目され、また、今年に入ってからはロシアのウクライナ侵攻の影響を受けてか、NHKにて『鬼太郎が見た玉砕~水木しげるの戦争~』が再放送されるなど、その不思議な時代性・普遍性は没後なお健在だ。 とりわけ、ネットニュースやSNSなどでも定期的に話題になるのは、『水木サンの幸福

      水木しげるの「なまけ者になりなさい」の本意。壮絶な仕事人人生の裏に、戦傷した腕から「赤ん坊の匂い」 | CINRA
    • KERAが見てきた東京のインディ・アングラ音楽シーンを振り返る | CINRA

      劇作家ケラリーノ・サンドロヴィッチという顔も持つKERA。長らく演劇活動が中心だったが、近年は音楽活動が再び活発になり、ソロに加えて、ケラ&ザ・シンセサイザーズ、鈴木慶一とのユニットNo Lie-Sense、有頂天の再始動など、さまざまなプロジェクトで作品を発表し、ミュージシャンとして新たなピークを迎えている。 そんななか、ソロ名義の新作『まるで世界』は、本人いわく「つくる予定がなかったアルバム」だとか。度重なる緊急事態宣言で演劇や音楽活動が思うようにいかない、そんなドタバタ劇のなかから新作は生み出された。カバーアルバムとなった今作は、『NHKみんなのうた』に起用された子ども向けの歌から、歌謡曲、シティポップ、ロック、ニューウェイブなどさまざまなジャンルの曲が並んでいて、KERAによる「昭和のソングブック」のような趣もある。そこで今回は、収録曲の話を聞きながら、KERAの音楽人生も振り返っ

        KERAが見てきた東京のインディ・アングラ音楽シーンを振り返る | CINRA
      • フィオナ・アップル、誤解と神格化の狭間で 5人の視点で見つめる | CINRA

        2020.08.29 Sat Sponsored by フィオナ・アップル『Fetch the Bolt Cutters』 この記事には2つの目的がある。フィオナ・アップルという不世出の音楽家が生み出した『Fetch the Bolt Cutters』から溢れるエネルギーの正体について、複数の視点から思いを巡らせること。もうひとつは、フィオナ・アップルに対する日本語での批評を未来に手渡すこと。フィオナの場合は特に次作がいつ出るのかもわからないわけだが、その来たるべき未来のために、5つの視点からなる2020年時点でのフィオナ・アップル評を、彼女と人生を共にしてきたリスナーのために、フィオナのことをこれから深く知っていこうとするあなたのような人のために残します。 本稿の指針となったのは、『CROSSBEAT』誌1999年12月号と2000年6月号。そこには、純真かつチャーミングで、そして透徹し

          フィオナ・アップル、誤解と神格化の狭間で 5人の視点で見つめる | CINRA
        • 「『いい失敗』を重ねてほしい」映画『BLUE GIANT』の原作者がジャズで伝えたいメッセージ | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

          「音が聞こえる」と話題のジャズ漫画『BLUE GIANT』がついに映画化された。 原作はシリーズ累計1,100万部を突破する人気コミックで、ジャズに心を打たれてサックスを始めた宮本大が、「世界一のジャズプレーヤー」を志して仙台から上京。同世代の仲間たちと出会い、切磋琢磨しながら演奏に打ち込んでいく日々を描く。監督は、『モブサイコ100』や『劇場版 名探偵コナン ゼロの執行人』を手がけた立川譲。「ハードルが高いとされるジャズの魅力を、より多くの人に届けたい」という原作者・石塚真一の思いを引き継ぎながら、サントラを手がけた上原ひろみとともにこの人気コミックに「動き」と「音」を与えている。 28歳で漫画家デビューを果たし、山岳救助を主題とした『岳 みんなの山』でブレイクした原作者の石塚は、なぜ「音」のないコミックでジャズを取り上げようと思ったのか。ジャズを通して何を人生で学び、何を伝えたかったの

            「『いい失敗』を重ねてほしい」映画『BLUE GIANT』の原作者がジャズで伝えたいメッセージ | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
          • 大友良英が『いだてん』音楽で伝える「敗者がいて歴史ができる」 | CINRA

            オリンピックと日本の近代化を扱ってきた『大河ドラマ「いだてん」』もいよいよ完結間近。日本初のオリンピック日本代表、金栗四三(かなくり しそう)から始まり、1964年の『東京オリンピック』誘致の立役者である田畑政治(たばた まさじ)へと主役をバトンタッチして進んできた1年間は、スポーツのみならず戦争や政治、さらには落語の世界から見た近代史をテーマに含み入れ、時代が大きく揺れるいまだからこそ見られるべき物語へと拡張してきた。 CINRA.NETでは、その音楽を担当した大友良英に7月のサントラ後編のリリースで1度インタビューをしているが、11月にリリースされたばかりの最後のサントラ「完結編」について、あらためて話を聞く機会を得た。たった約4か月のあいだに芸術文化と政治の関係はめまぐるしく変わったが、大友はこの急激な状況の変化をどのように受け止めているのだろうか? また、この変化は『いだてん』後半

              大友良英が『いだてん』音楽で伝える「敗者がいて歴史ができる」 | CINRA
            • 歌を絶やさぬように 久保田麻琴が探る「日本のうた」の過去と未来 | CINRA

              かつてコミュニティーを支えてきた人と人の関係性が失われ、あらゆる場所で分断が進む現代において、私たちはどのように「日本のうた」を歌い、耳を傾けることができるのだろうか。アイデンティティーを見失った現代日本ならではの歌とは、いったいどのようなものなのだろうか。 ここしばらくCINRA.NETでは、さまざまなインタビューをとおして現代における都市のフォークロアともいうべき「日本のうた」のありかを探ってきたが、その問いを解くヒントとなるかもしれない一枚のレコードが復刻される。それが1973年3月に発売された久保田麻琴の1stアルバム『まちぼうけ』だ。 近年、欧米では久保田とも交流の深い細野晴臣や金延幸子が高く評価され、久保田が1970年代に一時期参加していたサイケデリックロックバンド、裸のラリーズも伝説化されているが、『まちぼうけ』もまた「日本産アシッドフォークの傑作」として海外で「発見」されつ

                歌を絶やさぬように 久保田麻琴が探る「日本のうた」の過去と未来 | CINRA
              • 蓮沼執太とRYUTist運営が語る、コロナ以降の「アイドルと楽曲」 | CINRA

                新潟市古町を拠点に活動する4人組アイドルRYUTistの新曲“ALIVE”が素晴らしい。蓮沼執太フィルが演奏する7分に及ぶミュージカルジャーニーの中で、メンバーの4人が美しいハーモニーや表情豊かなポエトリーリーディングを聴かせ、「今」という瞬間の刹那を刻み付ける。すでに「楽曲派」のリスナーから高い支持を集めていることも納得の名曲だ。 蓮沼のほか、Kan Sano、柴田聡子、パソコン音楽クラブといった名前も作家として並ぶニューアルバム『ファルセット』は、音楽ライターの南波一海が2016年にタワーレコード内に設立したレーベル「PENGUIN DISC」からのリリース。蓮沼と南波に加え、RYUTistファンの間では名物ディレクターとして知られる安部博明も交えて、“ALIVE”の誕生秘話を語ってもらうと同時に、「コロナ禍とアイドル」についても、それぞれの考えを聞いた。 新潟はどの県よりもアイドルに

                  蓮沼執太とRYUTist運営が語る、コロナ以降の「アイドルと楽曲」 | CINRA
                • 劇場版『SHIROBAKO』公開。苦境を生き抜く「私(たち)」の物語 | CINRA

                  SNSでバズらせる、著名人をキャストやPRに配してメジャーなメディアに取り上げてもらうなど、作品をヒットさせるための方策は無数に考えつく(それが功を奏するかは別)としても、結局のところ、その作品が観客にとって「私(たち)の物語」として感じられるか否かが、成否の分かれ目だ。昨年、世界規模でヒットした『ジョーカー』や『パラサイト 半地下の家族』が、どちらも現実社会の貧富の格差や不自由の過酷さに紐づくことで「私(たち)」の物語となりえたのは皮肉な成功と言えるかもしれないが、しかしそのような同時代を生きる人々との結びつきが芸術には不可欠である。その意味で、筆者には忘れられないテレビアニメがある。アニメーション業界の製作現場を舞台にした『SHIROBAKO』だ。 ©2020 劇場版「SHIROBAKO」製作委員会 東京・武蔵境駅近辺にある架空のアニメスタジオ「武蔵野アニメーション」に勤める宮森あおい

                    劇場版『SHIROBAKO』公開。苦境を生き抜く「私(たち)」の物語 | CINRA
                  • 青葉市子『アダンの風』全曲解説。作曲家・梅林太郎と共に語る | CINRA

                    COVID-19が猛威を振るいはじめる直前、2020年1月に青葉市子は沖縄に渡った。沖縄本島を拠点に、久高島、座間味島、奄美大島をはじめとする島々に赴き、その記録、そして記憶に触れる。2週間弱ほどの滞在を経て青葉市子は、大作『アダンの風』のベースとなるプロットを書いた。 それを元に作曲家の梅林太郎、エンジニアの葛西敏彦、写真家の小林光大と、互いの境界線が曖昧になるような、文字どおり渾然一体の制作によって『アダンの風』は完成した。作曲、レコーディング、ミックスの全てが同じタイムライン上にあったという通常ではありえない工程を踏み、マスタリング当日の朝まで作業は続いた。どこまでも異例であるが、そうすることでしか『アダンの風』は生まれえなかった。一体、何が4人をそこまでにさせたのか? 詳しくは本稿と併せて公開されている作品インタビューを読んでいただきたい(青葉市子が『アダンの風』で見つめた、時代の

                      青葉市子『アダンの風』全曲解説。作曲家・梅林太郎と共に語る | CINRA
                    • 日本がヒップホップと出会った80年代。街の若者がマイクを握るまでを、ライター荏開津広が振り返る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                      2023年はヒップホップ誕生から50周年という記念すべき年だ。その歴史の節目に「日本におけるヒップホップ」に焦点をあてて、その歴史を振り返りたい。 黎明期に日本でどう受容されていたか、日本人の手でどうヒップホップを具体化しようと試みられていたのか。そこで生きたのはどんな人々だったのか。 もちろん一人の視点だけでそれら全てを語ることは難しいだろう。この記事では当時、実際にクラブに出入りし、レコードを聴き、1人の「ヘッズ」だった人物の目を通じた体験を振り返りたい。今回は1980年代からヒップホップを愛聴してきたDJ、ライターの荏開津広さんに話をうかがった。 ー荏開津さんが日本語でのラップを意識されたのはどの時点でしたか? 荏開津:私は映画『ワイルドスタイル』(1983年)に衝撃を受けた世代です。リアルタイム時に映画館で観たわけではなかったですが、それでヒップホップの魅力にのめり込みました。日本

                        日本がヒップホップと出会った80年代。街の若者がマイクを握るまでを、ライター荏開津広が振り返る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                      • CHAIが語る、海外のステージに立つ中で感じる緊張、課題、自信 | CINRA

                        「YouTubeやストリーミングサービスの発展によって、日本のアーティストはどんどん世界へ行ける」なんてことも言われているけれど、それを実現するのは、まったくもって簡単ではない。ツアーで世界を回ったり、世界的な音楽フェスに出演できている日本人アーティストは、ほんの一握りだ。 CHAIは、初めてインタビューした2016年のときから、口だけではなくリアルに「世界」を自分たちの活動の土俵として捉えていた。そして、前回のインタビューからの1年1か月のあいだ、海外メディアからも高い評価を受け、アメリカ・カナダ・イギリス・フランス・スペイン・アイスランド・オーストラリア・韓国・台湾・バンコクと、様々な国でライブやフェスに呼ばれ、自らのツアーも成し遂げてきた。 現在は、HondaバイクのテレビCMに出演し、前に進む10~20代の若者を応援するプロジェクト「Honda×Music バイクに乗っちゃう? M

                          CHAIが語る、海外のステージに立つ中で感じる緊張、課題、自信 | CINRA
                        • 『シン・エヴァ』評「反復」の果てに得た庵野秀明とシンジの成熟(CINRA.NET) - Yahoo!ニュース

                          ■足掛け四半世紀。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』は、『新世紀エヴァンゲリオン』の堂々たる完結編だった。 3月8日。公開初日早朝からの上映回で『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(以下『シン・エヴァ』)を観た。堂々たる完結だったと思う。新劇場版シリーズが始まってからの約14年も十分に長いが、本作は1995年にテレビ放送された『新世紀エヴァンゲリオン』の真の意味での完結編でもあって、それはじつに約26年に及ぶ。水曜18時30分からのオンエアに夢中になっていた当時の筆者は、碇シンジたちよりも一つ年上の15歳だったが、いまでは41歳のあまり立派とは言えないおじさんだ。四半世紀という長い時間を、一つの作品の変遷と共に併走する経験などもはや起こりえないだろう。その意味でも『シン・エヴァ』は紛れもなく特別な映画だ。 今回、ネットや口伝てで盛んに推測・考察されてきた謎の大半が明らかになる。それら

                            『シン・エヴァ』評「反復」の果てに得た庵野秀明とシンジの成熟(CINRA.NET) - Yahoo!ニュース
                          • 若林恵×出口亮太 文化施設の役割再考。そもそも文化はなぜ必要? | CINRA

                            うごめくカルチャーと共に生きることは、どこかで社会とつながって生きることだ。ならば、「文化の社会的役割とは?」という問いは、しゃらくさいと切って捨てるのでも、行政や事業の運営者のみが考える問題でもなくて、私たちの日々と強く結びついたトピックであるはず。 2015年から「長崎市チトセピアホール」を運営し、その斬新な取り組みから全国的な注目を浴びるようになった出口亮太と、コンテンツレーベル「黒鳥社」主宰の編集者・若林恵。2人がじっくりと語り合ったのは、今「文化」は「公共」の夢を見ることができるのか、という可能性についてだった。 文化施設の社会的な機能とは何なのか、大きなテーマになってきている。(若林) ―昨年2019年7月に、チトセピアホールで若林さんを招いた講演会を開催されたそうですね。 出口:そもそも僕が若林さんのことを強烈に意識するようになったのは、編集長を務めていらした『WIRED』日

                              若林恵×出口亮太 文化施設の役割再考。そもそも文化はなぜ必要? | CINRA
                            • CDの復権をテーマにディスクユニオンベストアルバムストアが7月新宿に開店 | CINRA

                              「ディスクユニオンベストアルバムストア」が7月9日に東京・新宿にオープンする。 CDソフトが登場してから来年で40年を迎える中、売上は減少の一途を辿っていることを受けてディスクユニオンは「CDの復権」をテーマにベストアルバムに特化した専門店を出店。ベストアルバムの専門店とCDの復権の関係については、CDの出現により音楽の収録時間が最大74分と、レコードに比べて長時間収録が可能になり、昭和から平成においてベスト盤やコンピレーション盤のリリースが全盛期を迎えた結果、幅広い層の人たちが音楽を聴くようになり、CDが音楽ソフト市場の拡大に貢献したことが挙げられている。 同ストアでは1万枚超のオールジャンルの新品、中古のベストアルバムCDを展開。高音質盤などのハイエンドCDやリーズナブルな商品のほか、一部レコードコーナーも併設する。店舗独自の特典やキャンペーン、ゲストを迎えたイベントなども実施。 店舗

                                CDの復権をテーマにディスクユニオンベストアルバムストアが7月新宿に開店 | CINRA
                              • 子どもを産んだら、何かが終わってしまうような気がしていた。作家・小野美由紀が綴る仕事と子育て | CINRA

                                「仕事と子育ての両立」は、働く親たちにとって重要なテーマ。 「働きながら、どうやって育児に向き合う?」 「子育てをしながら、どうやって仕事の時間を確保する?」 性別を問わず、子育てをしているビジネスパーソンには、そういった課題がつねについてまわります。 しかし本来、「仕事」と「子育て」は対立する行為ではないはず。ふたつの大切なことが、相互によい影響を与え合う。そんなサイクルをつくるために、私たちはどのようなマインドで毎日の出来事に向き合うべきなのでしょうか。 noteで公開されて話題になり、20万PVを超える閲覧数を集めたSF小説『ピュア』や、著書に銭湯を舞台にした青春小説『メゾン刻の湯』、ロングセラーを続ける人生格闘記『傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった』などで知られる作家・小野美由紀さんは、今年出産を経験した一人。 仕事が何よりも大事で、「子どもを持つつ

                                  子どもを産んだら、何かが終わってしまうような気がしていた。作家・小野美由紀が綴る仕事と子育て | CINRA
                                • 荏開津広×渡辺志保が振り返る、2019年ラップ界の注目トピック | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                  ついに、世界は2020年代に突入。2010年代最後の年となった2019年も、トップアーティストの新譜やニュースターの誕生など、ラップミュージックは話題に事欠かないシーンを形成していた。 世界の音楽シーンに精通するライター渡辺志保と、多彩なカルチャーに横断的な視点を向ける荏開津広による対談の第2回。今回は、2019年に話題となったトピックを振り返るとともに、最後には日本のヒップホップビジネスにまつわる問題点にも言及する。これからの10年を、ここから始めよう。 リル・ナズ・Xが象徴する、「思いがけない特大ヒット」の可能性を感じさせた1年 ―今回は、2019年を振り返ってもらいたいと思います。どんなことが印象に残っていますか? 渡辺:斬新な年だったと思います。マスな目線でいうと、2019年にアメリカで一番売れたシングルって、リル・ナズ・X(Lil Nas X)の“Old Town Road”にな

                                    荏開津広×渡辺志保が振り返る、2019年ラップ界の注目トピック | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                  • K-POP歌手でありバーチャルなウサギ、APOKIとは?本人らが語る | CINRA

                                    音楽だけでなく、多様なカルチャーやトレンドを取り入れ、進化し続けるK-POPシーンに、ユニークな存在が現れた。2021年2月にデビューしたバーチャルK-POPアーティスト、APOKIだ。 K-POPアーティストにとって「コンセプト」「世界観」と「ファンとのコミュニケーション」は重要な要素だが、APOKIは「宇宙のどこかに住むウサギ」として地球のファンと交流する。見た目はガールズグループにいそうなすらりとした体型に、海外のアニメキャラのようなキュートな顔つき。歌って踊る姿は生身の存在のようにナチュラルで不思議な存在感を見せる。 日本でもキズナアイをはじめとするさまざまなVTuberたちが人気を集めているが、バーチャル文化とK-POP文化の双方を股に掛けるAPOKIとは一体どのように生まれ、どんな展望を持って活動しているのか? 今回はAPOKIを生んだ韓国のスタートアップ企業・Afun Int

                                      K-POP歌手でありバーチャルなウサギ、APOKIとは?本人らが語る | CINRA
                                    • tofubeatsが明かす突発性難聴の日々。上京や結婚などの変化、自らを探りつづけた4年 | CINRA

                                      tofubeatsによる4年ぶりのフルアルバム『REFLECTION』は、ゲストシンガーを呼ばず、ほぼ一人きりでつくり上げた前作『RUN』(2018年)から一転、中村佳穂をはじめ、地元神戸を拠点とするヒップホップユニットNeibissや、Kotetsu Shoichiro、UG Noodleら多数のアーティストと積極的にコラボレーションを行っている。「反射」や「反映」を意味するタイトルを冠した本作だが、自らを「他者」という鏡に映し出すことによって、その輪郭を知ろうとするtofubeatsの行為は、コロナ禍で自分自身と一人向き合うことに疲弊してしまった私たちの心を「反映(reflect)」しているかのようだ。 思えばtofubeatsの楽曲は、“朝が来るまで終わる事のないダンスを”が「アンチ風営法ソング」として使用されたり、“陰謀論”リリースのタイミングで緊急事態宣言が発令され、その後コロナ

                                        tofubeatsが明かす突発性難聴の日々。上京や結婚などの変化、自らを探りつづけた4年 | CINRA
                                      • アニメ制作での奮闘を描く映画『ハケンアニメ!』 声優・高野麻里佳が語る協働の苦労と喜びとは | CINRA

                                        アニメ、映画、ドラマ……見る人の心をゆさぶるものづくりの現場では、「良い作品」をつくるために多くのプロフェッショナルが集まってチームを組み、協力しあいながら一つの作品をつくりあげていく。 2022年5月20日に公開される映画『ハケンアニメ!』は、アニメ業界を舞台にものづくりの苦労や魅力を描いた作品だ。原作は直木賞作家・辻村深月の長編小説。「最も成功したアニメ」の称号・ハケン(覇権)を取るため奮闘するクリエイターたちの熱い想いが描かれている。 映画のなかで、吉岡里帆が演じる主人公の新人監督・斎藤瞳は、クリエイターとしてのこだわりの強さから関係者としばしば衝突してしまう。なかでも高野麻里佳が演じる群野葵と、アフレコの演出に対してコミュニケーションに行き詰まってしまう場面は印象的だ。 「良い作品をつくりたい」という想いは一緒でも、その想いやこだわりが強いほど、衝突してしまうことも避けられない。今

                                          アニメ制作での奮闘を描く映画『ハケンアニメ!』 声優・高野麻里佳が語る協働の苦労と喜びとは | CINRA
                                        • 『エブエブ』キー・ホイ・クァンが語る、「この映画の重要なメッセージは、エンパシーを持つこと」 | CINRA

                                          「これはぼくだけものものじゃない。変化を求めつづけたすべての人たちのものだ」。今年2月、『全米映画俳優組合賞(SAGアワード)』でアジア系俳優として初めて助演男優賞を受賞したキー・ホイ・クァンは、声を震わせながらそうスピーチした。映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で、主人公の夫ウェイモンドを演じた彼は、今後、MCUの『ロキ』シーズン2に出演することが決まっている。 1980年代に子役として人気を博すも成長するにつれて出演機会に恵まれず、一時は裏方に専念していたクァンは、本作でカムバックを果たした。冒頭の言葉の背後には、ハリウッドでアジア系俳優が置かれていた不均衡な状況がある。 今回CINRAではクァンにリモートで取材を敢行。本作に込められた重要なメッセージや、ハリウッドへの問題提起、変化を後押ししてきた先人たちへの感謝の思いなどを真摯に語ってくれた。インタビュアーを

                                            『エブエブ』キー・ホイ・クァンが語る、「この映画の重要なメッセージは、エンパシーを持つこと」 | CINRA
                                          • 三浦直之とEMCによるファミレス感漂う「ポップカルチャー」談義 | CINRA

                                            小説、漫画、ゲーム、アニメ、映画、音楽、お笑い……三浦直之がこれまで影響を受けてきたあらゆるポップカルチャーを、DJ感覚でマッシュアップして物語を編み上げていく劇団ロロ。同じくポップカルチャーへの造詣に富んだオマージュを繰り広げながら音楽を紡ぐラップグループEnjoy Music Club。両者に共通するのは、そんなポップカルチャーへの愛と感謝が、「誰かのことを強く想う」という情景に転化されていく点にある。なにかを愛する気持ちに、私たちは生かされている。好きなものがあってよかった。 先日、吉祥寺シアターではロロの新作『はなればなれたち』が上演されるなど、今年は劇団にとって結成10周年を飾るアニバーサリーイヤー。そんな記念すべき瞬間を祝うべく、主宰の三浦直之が盟友であるEnjoy Music Clubの江本祐介、松本壮史、Cの3人を迎え、ポップカルチャーへの愛を語り合う会が開催された。聞き手

                                              三浦直之とEMCによるファミレス感漂う「ポップカルチャー」談義 | CINRA
                                            • サニーデイ・サービス曽我部の純情と歌。成熟を拒み、走り出せ | CINRA

                                              2020年3月19日に配信リリースされたサニーデイ・サービスの新作『いいね!』には、正体不明な巨大なエネルギーがみなぎっている。このエネルギーは一体何だろうか。瑞々しい生命力や無鉄砲な肯定感、というような言葉で言い表せそうなそれは、初めて音楽に夢中になってしまったときに「何じゃこりゃー!!!?」と脳内に閃光が走ったときの記憶を思い起こさせる。 今回の取材で、曽我部恵一は「走り出したくなるような何か」という表現を繰り返し使って話してくれた。その言葉から考えても『いいね!』を形作るエネルギーは、一言でいえば「初期衝動」というようなものなのかもしれない。でも僕はそんなありきたりな言葉で片付けたくない。歳を重ねて知識や経験が身に付いていくのと反比例するように、純情は失われ、好奇心は錆つき、情熱は冷めていく……生きるということは得てして不可逆なものだが、曽我部恵一は力づくで、この世の法則を捻じ曲げる

                                                サニーデイ・サービス曽我部の純情と歌。成熟を拒み、走り出せ | CINRA
                                              • 星野源が語る、創作の原点 「ものづくり」を通じて他者と向き合う | CINRA

                                                スタジオでギターやドラム、マリンバを意気揚々と演奏する星野源と、そんな星野の周りに表れるマリオのキャラクターたち……。もう既に、去年から放送されている『スーパーマリオブラザーズ』35周年記念CMを見た人も多いのではないだろうか。あのCMで流れていた星野源の新曲“創造”のフルバージョンが、遂にリリースされた。 『第71回NHK紅白歌合戦』でも素晴らしい演奏を披露した“うちで踊ろう”や、“折り合い”など、2020年は聴き手に寄り添うような穏やかな曲を世に放ってきた星野だが、“創造”は一転、自身の衝動を感じさせる、ハイテンションな1曲。星野自身、「じっくりと時間をかけた楽曲制作は久しぶりです」とコメントを出しているように、音楽そのものを喜び、楽しみながら生み出されたことが伝わってくる濃密な新曲だ。 ゲームフリークとしても知られる星野が長年愛し続けてきた任天堂作品とのコラボレーションということもあ

                                                  星野源が語る、創作の原点 「ものづくり」を通じて他者と向き合う | CINRA
                                                • 韓国映画のヒットの変遷。『シュリ』から『パラサイト』まで | CINRA

                                                  昨年ポン・ジュノ監督の『パラサイト』が『カンヌ国際映画祭』のパルムドールを受賞し、続いて今年2月に発表された『アカデミー賞』で作品賞を含む4部門を受賞した。そのことで、韓国映画が言語の壁を超えて世界で認められるに至った背景に注目が集まった。 そんなとき、よく見かけたのは「韓国は国内市場が小さいから、海外に観客を求めているのだ」という主張である。果たしてそれは本当なのだろうか。本稿では、1997年のIMF危機(韓国通貨危機)以降の映画の中で、韓国国内で500万人以上(韓国の人口の約10分の1にあたる)の動員を記録した作品を中心に、韓国における国産ヒット映画の変遷を見ていきたい(以降、動員数は1万人以下切り捨て表示とする)。 (メイン画像:『パラサイト』 ©2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED) 『シュリ』のヒット。

                                                    韓国映画のヒットの変遷。『シュリ』から『パラサイト』まで | CINRA
                                                  • 追悼・坂本龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代 | CINRA

                                                    2023年4月2日、坂本龍一がこの世を去ったことを知ってから、言葉にならない喪失感を抱え続けている。ただ呆然とするほかないなか「Ars longa, vita brevis. 芸術は長く、人生は短し」という本人が好んだ一節に触れ、残された自分にできることがあるかもしれないと思った。氏が長きにわたり発表してきた膨大な音楽作品を振り返り、書き残すことで、またわたしたちは新たに音楽家・坂本龍一に出会いなおすことができるかもしれない。そんなことを考えた。 さまざまな書き手の方に「坂本さんの音楽について書いてくれませんか」とメールを送った。非常に多岐にわたる活動を展開し続けたからこそ、どこから、何から書くべきかは難しいのではないかと考え、「あなたが選ぶ、坂本龍一の『永遠の一枚』」というお題とともに。届いた原稿はさまざまだった。個人の記憶とともにひとつの作品について書いた人、ひとつの作品からさまざまな

                                                      追悼・坂本龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代 | CINRA
                                                    • 「女性描写」から紐解くMCUと『ドクター・ストレンジ/MoM』。ワンダを中心に渦巻く賞賛と非難 | CINRA

                                                      レビューサイトやSNSを通じ、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のレビューにざっと目を通してみると、その話題の中心にいるのは圧倒的にワンダ・マキシモフ=スカーレット・ウィッチである。 ドクター・ストレンジによる型破りの魔法バトル、そのさらなる成長と、新たなるヒーロー、アメリカ・チャベスとともに駆け抜けるギミックたっぷりのマルチバースの風景など、見どころはたっぷりだったが、それでもこの映画の真の主役はスカーレット・ウィッチであるということでおおかたの観客の意見は一致しているように見える。 話題作なら当然だが、本作にも賛否両論がある。その賛否両論の渦のなかで、圧倒的に俎上に上がっているのも、スカーレット・ウィッチだ。 映画内での彼女の描写をめぐるさまざまな反応を見るに、大まかには以下の2つに分けられるように思う。 パワフルなスカーレット・ウィッチの破壊行為を見るのが「快感

                                                        「女性描写」から紐解くMCUと『ドクター・ストレンジ/MoM』。ワンダを中心に渦巻く賞賛と非難 | CINRA
                                                      • dodoは名もなき人生をラップする もうゲームの勝ち方に興味はない | CINRA

                                                        7月17日に、2ndアルバム『normal』をリリースした、ラッパー / トラックメイカーのdodo。去年、月に1曲のペースで楽曲を配信していくなかで“nothin”や“im”といった楽曲がスマッシュヒットしたことで存在感を強めた彼だが、元を辿れば、2013年『高校生ラップ選手権』に出場したことから本格的に活動をスタートさせた、決して短くないキャリアを持つアーティストでもある。 dodoは、自身のアーティストとしてのスピード感を「遅い」と語る。しかしながら、高校卒業後に洗足学園音楽大学に入学し音楽を学び、その後、正社員として働きながらも制作を続けていたという彼の、様々な紆余曲折を経てたどり着いた音楽には、彼自身の人生哲学が色濃く刻み込まれた、普遍的な輝きがある。『normal』にはその輝きが、とても優しく、深く、沁み込んでいる。 今回、僕は初めてdodoにインタビューをさせてもらったが、彼

                                                          dodoは名もなき人生をラップする もうゲームの勝ち方に興味はない | CINRA
                                                        • 青春音楽映画『ショック・ドゥ・フューチャー』予告編、石野卓球らコメント | CINRA

                                                          映画『ショック・ドゥ・フューチャー』の日本版予告編が到着した。 8月27日から東京・新宿シネマカリテ、渋谷のWHITE CINE QUINTほか全国で順次公開される同作の舞台は、電子音楽の黎明期となる1978年のフランス・パリ。依頼されたCM楽曲を作れずにいた若手ミュージシャンのアナが、日本製のリズムマシンROLAND CR-78の音色に魅せられることから物語が展開される。原題は『LE CHOC DU FUTU』。 男性優位の音楽業界で、媚びることなく自分を貫くアナ役にアレハンドロ・ホドロフスキーの孫娘アルマ・ホドロフスキーがキャスティング。Nouvelle Vagueのプロデューサーであるマーク・コリンがメガホンを取り、同作で映画監督デビューを果たした。 予告編では、アナがROLAND CR-78と出会うシーンや、男性たちに「何か見返りがないのか? 例えば…キスとか」「落ち込むなよ、美人

                                                            青春音楽映画『ショック・ドゥ・フューチャー』予告編、石野卓球らコメント | CINRA
                                                          • 『哀れなるものたち』が描く「無垢」な女性の知的探究と性的探究、世界改革のために思考し続けること | CINRA

                                                            『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再びタッグを組み、グラスゴーの作家アラスター・グレイによる小説を映画化した『哀れなるものたち』。自ら命を絶つも、天才外科医の手で生まれたての女性として蘇生したベラの成長物語というファンタジー作品ながら、彼女の探究の旅は現実と地続きだ。広い世界を知り、自らの知的欲求やセクシュアリティを追究していく彼女の姿が、現代の観客に手渡すものとは。映画文筆家の児玉美月がレビューする。 ※本記事には映画『哀れなるものたち』本編の内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承ください。 2023年、グレタ・ガーウィグによる『バービー』が世界興行収入10億ドルを超え、単独女性監督作品として史上初となる記録を樹立した。ヨルゴス・ランティモスによる新作『哀れなるものたち』は、ルックや設定、時代や国などあらゆる要素が違うにもかかわらず多くを共有す

                                                              『哀れなるものたち』が描く「無垢」な女性の知的探究と性的探究、世界改革のために思考し続けること | CINRA
                                                            • ビリー・アイリッシュの音楽が、時代に深く突き刺さった背景 | CINRA

                                                              2019.07.19 Fri Sponsored by ビリー・アイリッシュ『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』 2015年11月にアップされた1曲の楽曲をきっかけに注目を集め、今やポップミュージックのフィールドのみならず、ファッション方面でも支持を獲得し、時代を象徴する存在として世界中を席巻しているビリー・アイリッシュ。今年3月に1stアルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』を発表、イギリスでは女性ソロ最年少1位、アメリカのシングルチャートでは14曲のチャートインを果たし、同時チャートイン記録を更新するなど、名実ともに世界屈指のアーティストとして熱狂を巻き起こしている。 CINRA.NETでは、ポップミュージックの最先端を突き進み、新たな時代を切り拓くビリー・アイリッシュを複数の視点で切り

                                                                ビリー・アイリッシュの音楽が、時代に深く突き刺さった背景 | CINRA
                                                              • フィル・スペクターの光と影 - インタビュー : Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                                                今年1月16日、アメリカの音楽プロデューサーであるフィル・スペクターが、新型コロナウイルスの感染に伴う合併症により、刑務所から移送された先の病院で死亡した。 スペクターといえば、多人数のスタジオ・ミュージシャンを起用し、深いエコーとモノラルミックスによって「ウォール・オブ・サウンド」、要するに音の壁のようなサウンドスケープを生み出し、ブライアン・ウィルソン(The Beach Boys)や大瀧詠一をはじめ、数多くのミュージシャンに多大なる影響を与えたポピュラーミュージック界の最重要人物の1人である。The Beatlesのラストアルバム『Let It Be』をはじめ、ジョン・レノンやジョージ・ハリスンのソロ作にも深く関わり、Ramonesの名盤『End of the Century』のプロデュースを手掛けたことでも知られている。 しかしその一方で、スタジオで発砲したりマスターテープを持ち逃

                                                                  フィル・スペクターの光と影 - インタビュー : Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                                                • 新海誠の『すずめの戸締まり』は、何を閉じたのか?宮崎駿作品の主題、『星を追う子ども』の共通点から考える | CINRA

                                                                  新海誠監督の新作『すずめの戸締まり』が公開してから1か月が経ち、85.9億円を超える興行成績(12月11日時点)を叩きだしている。 題材は東日本大震災だ。『君の名は。』(2016)以降、「国民的作家」となった彼の最新作は、一体どういうものなのか。「3.11を経験していない子どもたちが成長してきているなか、いま震災を描かなければいけない」という思いがあったと明かした新海が、12年経って震災を描いた意義や、それがどういうものであったか、作品に込められたメッセージとは何か、読み解く。 ※結末までのネタバレを含みます。

                                                                    新海誠の『すずめの戸締まり』は、何を閉じたのか?宮崎駿作品の主題、『星を追う子ども』の共通点から考える | CINRA
                                                                  • 津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』が面白い。早川書房の編集者に取材 | CINRA

                                                                    「この本が売れなかったら、私は編集者を辞めます。」 そんな思い切ったコピーが帯に付された文庫が6月に店頭に並んでから、約2か月が経った。ハヤカワ文庫から刊行された津原泰水の長編小説『ヒッキーヒッキーシェイク』がその一冊だ。帯文を綴ったのは、早川書房の編集者・塩澤快浩。『S-Fマガジン』の編集長であり、伊藤計劃、円城塔、飛浩隆らの著書を世に送り出してきた。日本のSF界に多大な功績を残してきた名編集者に、そこまで言わせる作品とはいったいどんなものなのか。気にならないわけがない。塩澤氏にメール取材を行なった。 津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』ハヤカワ文庫版帯 「ある本がきっかけで早川書房に入社した人間がいるなら、逆に辞める人間がいてもいいだろうと」 もともと『ヒッキーヒッキーシェイク』は2016年に幻冬舎から単行本が刊行されていたもの。文庫化の話も具体的なところまで進んでいたそうだが、すんで

                                                                      津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』が面白い。早川書房の編集者に取材 | CINRA
                                                                    • ZAZEN BOYSとNUMBER GIRLが初の対バン、5月に日比谷野音で開催 | CINRA

                                                                      音楽イベント『THE MATSURI SESSION』が5月4日に東京・日比谷野外大音楽堂で開催される。 ZAZEN BOYSにとって約3年ぶりの企画ライブとなる同公演では、NUMBER GIRLと初共演。ツーマンライブとなる。 本日3月15日21:00からチケットの先行予約の受付がスタート。一般販売は4月12日12:00から開始する。 向井秀徳のコメント 人には、それぞれ色々な関係がある。その関わりは、フクザツだ。 よか。どげんだっちゃー、よかくさ。むっちゃくっちゃにしてやろうやないか。「THE MATSURI SESSION」を行う!!

                                                                        ZAZEN BOYSとNUMBER GIRLが初の対バン、5月に日比谷野音で開催 | CINRA
                                                                      • 柳樂光隆が語る、専門性の大切さ アーティストの微細な違いを知る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                                                        サンダーキャット、フライング・ロータス、ソランジュやジェイコブ・コリアー、果てはロックバンド、Alabama Shakesのフロントマン、ブリタニー・ハワードまでもが、ジャズのネットワークの中で音を鳴らしている――音楽評論家の柳樂光隆が監修したムック『Jazz The New Chapter 6』は、そう語っている。上記したミュージシャンの多くが近年の『グラミー賞』受賞者であること(しかも多部門にまたがっていること)を踏まえれば、ジャズをとりまく宇宙を考えることは、そのまま今の音楽を考えることにつながるだろう。 「ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平」を謳った、2014年の衝撃的な『Jazz The New Chapter』シリーズ開始から早6年。本シリーズを世に送り出してきた柳樂に、話を聞いた。もう一度、耳を世界に開くために。 音楽に関するテキストで、最も多く触れてきたのはライ

                                                                          柳樂光隆が語る、専門性の大切さ アーティストの微細な違いを知る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                                                        • くるり・岸田繁×ヨーロッパ企画・上田誠。どこか似てる「京都のおっさん」たちの初対談 | CINRA

                                                                          上田誠(ヨーロッパ企画)と岸田繁(くるり)の対談が実現した。ヨーロッパ企画の長編映画第2弾作品『リバー、流れないでよ』に、くるりが主題歌として“Smile”を提供したことでつながった両者は、ともに京都で生まれ育った同世代にもかかわらず、一度も対面したことはなかったという。 CINRAでは、これまで接点がありそうなかった二人の対話を「創作と京都」編、「創作と時間」編のふたつに分けて掲載する。対談の撮影を手がけた写真家・濱田英明からのテキストを序文にかえて、まずは両氏の活動と京都の関係についてから。 いまがすでに懐かしい。写真を撮るときはつねにそんなことを考えています。なぜなら写真には必ず「もうそこには存在しない」ものが写っているからです。それは、地球に届くまで何年もかかるという、はるか遠くの星の光を見るのにも似ています。つまり、写真とは、未来から過去という現在を見るように、「終わりゆくいま」

                                                                            くるり・岸田繁×ヨーロッパ企画・上田誠。どこか似てる「京都のおっさん」たちの初対談 | CINRA
                                                                          • 忘却の時代に生まれた明暗。『スター・ウォーズ』と『この世界の片隅に』 | CINRA

                                                                            「スター・ウォーズはファンが忖度しながら観るもの」42年にわたる神話はついに終焉を迎えた 昨年末、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が公開され、42年にわたる「スター・ウォーズ」の神話が終わった。賛否両論あるとはいえ、最終決戦へと至る後半の盛り上がりや、ルークの故郷である惑星タトゥイーンで終わるラストは、1977年からの最初の三部作や1999年の新三部作からSWを追ってきたファンの感情を揺さぶるものだ。結局のところ「名もなきただの人」ではなかったレイだが、最後まで味方にも敵にも過度にのめり込むことなく美しく孤立する在りようも気高かった。自分はおおむね満足している。 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』特別映像 もっとも、ラストのカイロ・レン=ベン・ソロとレイの唐突なキスシーンは蛇足に感じたし、続三部作のベストキャラクターだったカイロ・レンには、その後の贖罪の旅を描く物

                                                                              忘却の時代に生まれた明暗。『スター・ウォーズ』と『この世界の片隅に』 | CINRA
                                                                            • PEDROのアユニ・Dと田渕ひさ子が語る「音楽が開く心の扉」 | CINRA

                                                                              BiSHのアユニ・Dによるソロバンドプロジェクト、PEDROが、8月28日に1stフルアルバム『THUMB SUCKER』をリリースした。 今年7月からは初の全国ツアー『DOG IN CLASSROOM TOUR』も行ってきたPEDRO。アルバムのレコーディングにも、ツアーでも、田渕ひさ子(NUMBER GIRL、toddle)がサポートギタリストとして大きな役割を果たしている。それだけでなく、田渕ひさ子との出会い、NUMBER GIRLというバンドとの出会いは、アユニ・D自身にとって人生の大きなターニングポイントになったようだ。 今回の記事ではアユニ・Dと田渕ひさ子との対談が実現。昨年のライブからアルバム制作までの流れ、ツアーの裏側と共に、再結成後の今、改めてNUMBER GIRLというバンドが与えた影響を語ってもらった。 左から:アユニ・D、田渕ひさ子 PEDRO(ぺどろ) BiSHの

                                                                                PEDROのアユニ・Dと田渕ひさ子が語る「音楽が開く心の扉」 | CINRA
                                                                              • レキシの未配信楽曲69曲サブスク解禁 『レキツ』から『ムキシ』まで | CINRA

                                                                                レキシの未配信楽曲が、5月6日から各サブスクリプションサービスで配信されている。 今回配信されるのは、2ndアルバム『レキツ』から6thアルバム『ムキシ』までのアルバムに加えて、シングルのカップリング曲など69曲。椎名林檎、斉藤和義、秦基博、松たか子、三浦大知、上原ひろみらとのコラボ曲も含まれる。ラインナップの詳細はレキシのオフィシャルサイトで確認しよう。

                                                                                  レキシの未配信楽曲69曲サブスク解禁 『レキツ』から『ムキシ』まで | CINRA
                                                                                • 草彅剛×ユースケ・サンタマリア『なぎスケ!』Amazon Prime Videoで配信 | CINRA

                                                                                  新番組『なぎスケ!』が12月19日からAmazon Prime Videoで配信される。 『なぎスケ!』は、草彅剛とユースケ・サンタマリアが「大人の趣味」を増やしていくべく、様々な企画にチャレンジするバラエティー番組。毎回ゲストを招き、ゲストの「ハマっている」趣味や興味があることに挑戦しながら「夢中になれる何か」を探していく。毎週木曜更新。初回は5話一挙配信される。 今回の発表とあわせて予告編とキービジュアルが公開。予告編では約1年9か月ぶりとなる2ショットが披露されている。 草彅剛はユースケ・サンタマリアとの共演について「変わっているようで変わっていないような、以前とは違う空気感で新たに始まるなという感じですかね。いい関係性がまた築き上げられるんじゃないかなと思って楽しみです」とコメント。 またユースケ・サンタマリアは草彅剛との共演について「ツヨシとはもう出来上がっているから、久しぶりに

                                                                                    草彅剛×ユースケ・サンタマリア『なぎスケ!』Amazon Prime Videoで配信 | CINRA