弱微分とは弱微分は、従来の意味では微分可能でない関数に対しても定義できる、一般化された微分の考え方です。 その定義には、部分積分が満たす性質を用います。 実数\(\mathbb{R}\)の開区間\(\Omega =(a,b)\)において定義された、なめらかな(\(C^1\)級の)関数\(f,g\)について \[\int_a^b f^{\prime}(x)g(x)dx =[f(x)g(x)]_{x=a}^{x=b}- \int_a^b f(x)g^{\prime}(x)dx\] という等式が成り立ちます(部分積分)。 ここでもし\(g\)がテスト関数\(\phi\)ならば、\(\Omega\)の境界、端点における\(\phi(x)\)の値は0となるので、 \[\int_a^b f^{\prime}(x)\phi(x)dx =- \int_a^b f(x)\phi ^{\prime}(x)dx