大口の株式売買注文を仲介するサービスの「ブロック取引」が、日本の証券市場でも関心を集めている。IT(情報技術)を活用し、迅速に低コストで取引できる上、取引の機密性が優れていることから、本場の欧米で売買高を伸ばしている。日本では、6月にリクイドネット証券が本格的に開始し、取引の選択肢を広げたい機関投資家が利用する例も増えている。 米リクイドネットは、世界中の大手機関投資家の「注文管理システム」とコンピューターで接続し、顧客同士が相対で直接大口取引を交渉し、取引所外で売買できる電子取引市場を運営している。 リクイドネットは、注文を出した際に、他の投資家には誰が注文を出したのかわからないようになっている。ある銘柄の売り注文を出した場合、リアルタイムで、売買注文数が表示されるだけだ。通常の取引は、証券会社が相手探しに動き、情報が漏れることがあるが、そういった懸念も防げる。 さらに、証券