世界3大映画祭の1つ、第80回ベネチア映画祭(イタリア)授賞式が9日(日本時間10日)行われ、濱口竜介監督(44)の新作長編映画「悪は存在しない」(24年公開)が、最高賞の金獅子賞に次ぐ審査員グランプリ(銀獅子賞)を受賞した。濱口監督は「グラッツェ、サンキュー」と、イタリア語と英語で感謝の言葉を述べた後「本当に、ありがとうございます。この素晴らしい賞をいただけるとは、この企画が始まった時には全く考えていなかった」とあいさつした。 濱口監督は、20年のベネチア映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した師匠・黒沢清監督(68)の「スパイの妻」で、共同脚本と企画を担当。21年には監督作「偶然と想像」が、ベルリン映画祭で審査員大賞(銀熊賞)を受賞した。さらに同年「ドライブ・マイ・カー」が、カンヌ映画祭(フランス)で邦画初の脚本賞を受賞し、22年には米アカデミー賞が国際長編映画賞を受賞した。同作以来の新作