経済連携協定(EPA)に基づき、今夏、日本が初めて外国から受け入れたインドネシア人看護師・介護士約200人の日本語研修が追い込みに入っている。 半年の研修を終える来年1月末以降、全国100の病院や施設で働き始める。日本語がある程度できるため、先行して9月に介護現場に出た介護士も数人いるが、その仕事ぶりを見ると、貴重な戦力となる一方、「漢字の壁」に苦戦する姿も浮かび上がる。 「インドネシアにもチャーハンありますよ。ナシゴレンと言います」。横浜市青葉区の特養ホーム「緑の郷」で、女性介護士のティアス・パルピさん(27)が入居者の女性(96)の口にスプーンでチャーハンを運びながら、ほほ笑みかけた。うなずく女性の顔はとても穏やかだ。 別のテーブルでは、やはり女性介護士のウェルヤナ・オクタフィアさん(27)が、入居者が口にした片言のインドネシア語に目を見開いて驚き、笑い声をあげた。2人の表情の多彩さは