東京大学 医科学研究所(東大医科研)のヒトゲノム解析センターは2015年4月1日、ヒトゲノム解析用のスーパーコンピュータシステムを刷新し、次世代システム「Shirokane3」の本格稼働を開始した。システム構築を請け負ったのは日立製作所である。 Shirokane3は、従来比約10倍となる422TFLOPS(1TFLOPSは浮動小数点演算を1秒間に1兆回実行する能力)の総合理論演算性能を持ち、大量のヒトゲノム解析データを保存可能な大容量ストレージ(稼働開始時点で34.2ペタバイト、今後さらに拡張可能)を搭載。前システム(Sirokane2)と比べて大幅なパフォーマンスアップを果たしている(図1)。 パフォーマンス面だけでなく省電力性能にもこだわっているのがShirokane3の特徴だ。「国内の大学・研究機関のスーパーコンピュータシステムでは初」(東大医科研)という「間接蒸発式冷却装置」(後