松本のクラブとしての成り立ちは実に特殊で、そのルーツは「喫茶山雅」という喫茶店に由来する 【宇都宮徹壱】 2015年10月4日、長野県松本市にあるホテルブエナビスタにて、「松本山雅FC設立50周年記念祝賀会」が開催された。祝賀会にはクラブOBをはじめ、自治体関係者、そしてJリーグの村井満チェアマンなど400名以上が参加。この15年シーズン、松本は初めてのJ1で苦戦続きであったが、その日ばかりはクラブ関係者の表情も晴れやかだった。そして取締役の八木誠と営業の小澤修一にとっては、それぞれに半世紀におよぶクラブの重みを体感する一日となった。 「あの日は僕でも知らないような方もたくさんいらしたんです。そういった方々が皆さんおっしゃるのが『山雅をこんなに大きくしてくれてありがとう』とか『J1でプレーしている山雅が誇らしい』とか。そうやってOBの皆さんの喜ばれている姿を見ることができて、本当に良かった