横浜国立大学の渡部真教授より,『青空文庫で社会学』をお送りいただきました。お弟子さんの小池高史氏との共著です。 http://clartepub.shop-pro.jp/?pid=77783016 渡部先生は教育社会学・犯罪社会学の研究者であられ,青少年の逸脱行動に関する書籍や論文を数多く発表されています。1979年の「青年期の自殺の国際比較」(『教育社会学研究』第34集),82年の「高校間格差と生徒の非行的文化」(『犯罪社会学研究』第7号)などは,私にとって大きなインパクトがありました。 前者では,α値という指標をもとに青年層の自殺の国際比較が行われています。青年の自殺率の絶対水準を観察するだけでは不十分で,所与の社会において,青年層にどれほど自殺が集中しているかを吟味しないといけない。こういう視点から,青年の自殺率が全体の何倍かを表すα値が,比較の指標として用いられています。 後者は,