《「明治の精神」につながる来歴》 6月1日に町村信孝前衆院議長が70歳で亡くなったとき、もう10年くらい前、フジテレビの「報道2001」に出演された際に語られた印象深い言葉を思い出した。 靖国のことを問題にしていたときだったが、町村氏はこういう風に政治の問題として議論の対象にしてしまうのは、英霊に申し訳ないことだと思っているという意味のことを言われた。これは、戦後70年の今日の日本における、大東亜戦争についてのあれこれの言説に対する頂門の一針ともいうべきものである。 「英霊に申し訳ない」という感覚が欠如したところで云々(うんぬん)される言論は、内容の如何(いかん)にかかわらず、この一点だけで、歴史に対する不敬なのである。 町村氏の父の町村金五は衆議院議員や参議院議員、北海道知事などを歴任した政治家であったが、戦前は警視総監などを務めた内務官僚だった。清沢洌(きよし)の『暗黒日記』の中に町村
![【正論】戦後70年に思う 「英霊」に恥じない日本の創造を 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司(1/4ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1e4600418cd48954b046507b1d69b70f32a8ac5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2F5e--VSJSExs3-YCOoPe3hLYrAo8%3D%2F1200x630%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FHAQQNYWCUJJANOITY2XBDHFTHU.jpg)