2月分の海外種牡馬ニュースです。北半球のレースもぼちぼち増えてきたので、月イチではなくもう少しペースを上げていかないといけないですね。日本馬関連では*シーキングザダイヤ産駒のチリ産馬 Rio Allipen がチリダービーを、インドへの持込馬 Quasar がインドGIIを制したほか、ペールギュント産駒の Flamboyant が1月に続いて重賞連勝を飾りました。また、豪州に繁殖牝馬として輸出されたラストブレイズ(中央1勝)の仔が豪GIIを勝ちましたが、まさかここにきて海外で母父ナリタブライアンの重賞勝利が見られるとは思いませんでした。 ○ガルフストリームパーク競馬場で行われたドンH(USA-I)(4歳上、D9F)で Medaglia d'Oro 産駒の米国産馬 Mshawish (牡6) が勝利。2着に Medaglia d'Oro 産駒の Valid 、3着に Birdstone 産駒
スクリーンヒーローは初年度産駒が大ヒットし始めて100頭を超えた2014年以来、初めての100頭未満。最高で700万円まで種付け料が高騰するも、種付け料50万円の時代に出したモーリスを超える産駒を出すことはできておらず、今年はプライベートでの供用となっていた。イギリスから買い戻したダノンバラードは若干減らしてはいるものの高水準をキープ。ディーマジェスティは初年度産駒のデキがよかったのか、自己最多を更新。社台期待の*マインドユアビスケッツは50頭近い大幅減となった。 100頭未満の新種牡馬で目立つのはビッグレッドファームのウインブライトだろう。中央ではGIIまでの勝ち星しかなかったが、香港ではGIばかり3戦2勝2着1回と抜群の成績を残した。国内ではGII止まりも海外で結果を残した父ステイゴールドを彷彿とさせる戦績で、ビッグレッドファームの先輩ゴールドシップをも超える活躍を期待したい。オルフェ
続いてはネヴァーベンド系。Never Bend は Nasrullah のラストクロップで、北米の2歳牡馬チャンピオンに選ばれた馬でした。種牡馬としても英愛リーディングに輝く活躍を見せましたが、代表産駒は何といっても歴史的名馬 Mill Reef でしょう。Mill Reef 産駒の*ミルジョージや*マグニテュードが大成功を収めたことで Mill Reef 産駒も大量に輸入される結果となりましたが、他にもリーディング級の大成功を収めた*ブレイヴェストローマン、新種牡馬リーディングに輝いた*リヴリアなどもおり、もともと系統としての相性はよかったようですね。しかしそんな栄華も今は昔で、すでにこの系統の現役種牡馬は1頭も残っていません。 Phalaris 1913 Pharos 1920 Nearco 1935 Nasrullah 1940 Never Bend 1960 | ・1962年 米シ
続いてはブレイヴェストローマン系。*ブレイヴェストローマン自身はGIIサラナクS勝ちが目立つ程度の競走馬でしたが、日本に輸入されるや否やいきなりオークス馬トウカイローマンを送り出すと、その後も二冠牝馬マックスビューティ、桜花賞馬オグリローマンと3頭のクラシックホースを送り出す大種牡馬となりました。また産駒は総じてパワータイプで、2頭の最優秀ダートホースを送り出すなどダートの活躍馬も多数送り出しました。ただ活躍馬に牝馬が多かったこと、また適性がなく種牡馬になれなかった馬などもいて、今ではサラブレッドの父系としてはすでに断絶してしまっています。 Pharos 1920 Nearco 1935 Nasrullah 1940 Never Bend 1960 *ブレイヴェストローマン Bravest Roman 1972 | ・1975年 サラナクS |グレートローマン 1981 || ・1986年
産駒数が最も多かったのは Tale of the Cat 産駒の Racecar Rhapsody で、米国でデビューしてGIIケンタッキージョッキークラブSで3着に入った後ロシアに移籍し、GIロシアンダービー4着、GIIジョッキークラブS3着などの実績を残した。種牡馬としてもGIIジュニアSを勝ちGIでも2着に入った Zaryad 、GIIクバンリバーSを制した Brayda など複数の重賞馬を送り出すことに成功している。 Golan は英2000ギニーやキングジョージを制した一流馬で、種牡馬としても香港マイルの Beauty Flash などを出していたが、2013年よりロシアに移動しており、GIピャチゴルスクダービーの Gosundar など多数の活躍馬を送り出している。Khoresm はロシアでマル外として走った馬で、ロシアンダービーや大統領杯など多数のGIを制しており、種牡馬とし
「系統別種牡馬辞典」内国産編第五十弾は*トウルヌソル、*ガーサントとかつてのリーディングサイアーたちの後継種牡馬を紹介します。*トウルヌソルは戦前の種牡馬のため紹介するのは一部のみとなりますが、クモハタ・メイヂヒカリ・オーシャチ・アイアンハートと繋ぎ、1980年代まで父系を存続させることに成功しました。*ガーサントは社台が導入した名種牡馬で、今なお牝系に息づいていますが、後継種牡馬としては阪神3歳S2着のヨドヒーローが中日新聞杯のアスコットエイトを出した程度と振るいませんでした。 Gainsborough (GB) 1915 |*トウルヌソル Tournesol (GB) 1922 | |クモハタ 1936 | | |メイヂヒカリ 1952 21戦16勝 | | | | ・中山グランプリ ・天皇賞(春) ・菊花賞 ・朝日杯3歳S | | | |ハーバーヒカリ 1959 38戦12勝 | |
「名種牡馬プレイバック」シリーズ第十六弾はミルトン系。始祖のミルトンはマンナ系種牡馬 Miracle 産駒の持込馬で、不出走のまま種牡馬入り。さらにその父系を継承したのが重賞未勝利のカネリューで、そのカネリューが有馬記念・天皇賞(春)の勝ち馬オンスロート、桜花賞・オークスのカネケヤキを出したことで大きく輝きました。系統自体は40年ほどしか続きませんでしたが、カネリューはメジロティターンにもトウカイテイオーにもサクラバクシンオーにもできなかった、史上唯一の「内国産3代目の年度代表馬」を出すことに成功した種牡馬となりました。 Manna (GB) 1922 |Miracle (GB) 1929 | |ミルトン 1936 不出走 | | | ・持込馬 | | |ラッキータカヨシ 1950 42戦10勝 | | | ・セントライト記念 (2着) ・朝日杯3歳S | | |カネリュー 1951 10
Precipitation の晩年の産駒 Sheshoon は父、祖父と似て仕上がりの遅いステイヤーで、アスコットGC、サンクルー大賞などに勝った。種牡馬としても成功し、後述の Sassafras 、ロワイヤルオーク賞の Samos 、英2000ギニーの Mon Fils などを出し仏リーディングにも輝いた。Sassafras は引退レースとなった凱旋門賞で人気薄ながら当時11戦無敗の三冠馬 Nijinsky II をアタマ差破ったことが有名だが、他にも仏ダービー、ロワイヤルオーク賞(繰上)にも勝った名馬である。Sassafras は種牡馬として大成功したわけではないが、ともに種牡馬としてブラジルに輸出された Henri le Balafre 、Baynoun が現地で大成功を収めたため、ハリーオン系存続の立役者となった。 Henri le Balafre はロワイヤルオーク賞などの勝ち馬
Curwen Bay Barb はモロッコ王からルイ14世への贈り物とされ、18世紀初頭に種牡馬として供用され成功した。サラブレッドの芦毛の祖 Alcock Arabian の父であるという説も有力であり、当ブログはこの説に従う。なお、その場合、Curwen Bay Barb 自身はその名のとおり鹿毛なので、Alcock Arabian の芦毛遺伝子はその母系から受け継いだものということになる。Alcock Arabian の実父かどうかは別としても、Curwen Bay Barb 自身も Croft's Partner (Herod の父父、Matchem の母父) の母父となっており、後世に与える影響はかなり大きい。 Alcock Arabian は別名 Pelham's Grey Arab と呼ばれ、競走馬としても優秀で種牡馬としても英リーディングに輝いた名馬 Crab を出している
Saklawi I d.b. (アラ) 1886 |Saklawi II (アラ) 1895 ||Gamil Manial (アラ) 1912 |||Mansour (アラ) 1921 ||||Nazeer (アラ) 1934 |||||Morafic (アラ) 1956 ||||||Ghalion (アラ) 1965 ||||||TheEgyptianPrince (アラ) 1967 |||||||ET Crown Prince (アラ) 1977 ||||||||Ra'Adin Royal Star (アラ) 1980 |||||||||Simeon Shai (アラ) 1984 ||||||||||Simeon Seren (アラ) 1988 |||||||||||*サブタシャロム Sabtah Shalom (アラ) 1994 |||||Galal (アラ) 1959 ||||||
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