はじめに 2017年5月、株式会社ハル研究所は「PasocomMini」を発表した。1980年代の「マイコンブーム」を支えた当時のパソコンの外観をミニチュアサイズ(本物の1/4)で復刻し、内部にはRaspberry Pi model A+を組み込み、BASIC言語インタープリタや外観で再現したマシンのエミュレータを動かすという製品である。第一弾として発売されるのは1979年に発売された8bitパソコン「MZ-80C」だ。 またPasocomMiniの発表から遡ること半年前には、1987年発売の16bitパソコン「X68000」を模したRaspberry Pi用ミニチュアケースの組み立てキットが発売されている。 現在から30年以上前に存在していたパソコン、いわゆるレトロPCとはどのようなものであったのか。そして、それらが活躍していた時代はどのようであったのか。少し歴史を紐解いてみよう。 イン