専門的なトラウマ治療を ジャニーズ性加害問題 ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による性加害問題では、一部の元タレントが被害を告発する一方で多くの人が沈黙を守っている。喜多川氏への恩義や感謝を口にする人も。被害者との一見親密な関係を土壌にした性加害にはどんな特徴があるのか。性暴力を含む家族の暴力に詳しい公認心理師の信田さよ子さんは「苛烈なトラウマ(心的外傷)を引き起こすことがあり専門的な治療が必要だ」と話す。 インタビューに答える信田さよ子さん 今回の性加害問題について、信田さんは「あまり特殊なケースだとは思わない」と言う。喜多川氏は少年たちを集め、互いに競わせながら才能を見極めるという手法で多くのタレントを輩出。少年たちが集団で寝起きするマンションは「合宿所」と呼ばれていた。「いわば疑似家族のような状況です。家族や宗教団体における性暴力と同じで、閉じられた集団の中で多少のことは『そ