月の内部には至る所に水が存在し、最低でもこれまで考えられていた量の100倍に及ぶ可能性があるとの研究結果を、米カーネギー研究所や岡山大地球物質科学研究センター(鳥取県三朝町)などのチームが14日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。 約40年前に米国が進めた有人のアポロ計画で採取し持ち帰った月の石などを、専門家らがあらためて分析した調査の結果という。 調査は、月内部の鉱石に水が含まれているとし、これまでの予想よりも広範に分布している可能性も指摘。米航空宇宙局(NASA)は「(米国の)五大湖の水を上回る量」と表現している。 以前から月には水があるとされていたが、予想をはるかに超える量が実際に存在すれば、将来の有人月探査で長期滞在のための飲料水にしたり、分解して得られる水素を燃料などに利用したりできる可能性がある。(共同)