米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日、ユーロ圏17カ国のうち経済力2位のフランスを最上位格付けの「AAA(トリプルA)」から1段階引き下げるなど、9カ国の国債の信用格付けを1~2段階引き下げた。欧州連合(EU)は30日に首脳会議を開いて、財政危機に陥った諸国を支援する欧州金融安定化基金(EFSF)の強化など対応を協議するが、格下げを受けて、より踏み込んだ対応を迫られることになりそうだ。 フランスのバロワン財務相が格下げについて、「これは惨事ではない」と述べるなど、ユーロ圏諸国の政策担当者は、影響の火消しに努めた。格下げの影響で、EFSFが市場から資金を調達する能力が弱められる事態が懸念されるためだ。 EFSFはこれまで、ドイツ、フランスなど最上位の格付けを持つ6カ国の信用力を背景に、最上位の「AAA(トリプルA)」の格付けを取得。信用が高いほど、低い金利で債券を発