9月中旬、中国・北京国際空港に隣接する会議場で開かれた「ルーツ会議」。世界の空港会社と航空会社計約600社が集まり、定期便の運航を話し合う場に、今年初めて、成田国際空港会社(NAA)の幹部が参加した。 「成田はどんなインセンティブ(奨励策)を用意していますか」。こう尋ねる外国航空会社の担当者の様子に、幹部は「アジアのどこかの空港と比較している」と感じた。 海外の定期便の運航は、例外を除き政府レベルの交渉で決まるが、空港と航空会社の民間レベルの話し合いが土台となる。関西、中部の両国際空港は毎年行われるこの会議に、既に参加している。 成田は新規乗り入れ待ちの航空会社も多く、着陸料が高くても埋まってきた。 だが、香港、仁川(韓国)、上海(中国)など東アジアの巨大空港は急成長を遂げた。95年まで貨物の取扱量世界一だった成田は、96年に旧空港当時の香港、06年に仁川に抜かれた。羽田の