ホームレスらの自立支援を目的とした民間施設「無料低額宿泊所」について、千葉県内の宿泊所にいた元入所者の男性(61)が21日、東京都内で弁護士3人とともに記者会見し、施設側に生活保護費を着服されたとして、今月末にも業務上横領容疑などで施設側を刑事告訴・告発したいと述べた。 名指しされた施設側は「本人の同意を得て(預金通帳を)保管していた」などと全面否定している。会見に同席した別の無届けの宿泊所にいたという入所者も告訴・告発を検討しているという。弁護士によると、民事訴訟の準備も進めているといい、実態が見えにくいとされる無料低額宿泊所を巡り、論議が高まりそうだ。 会見した男性によると、男性は路上生活をしていた2006年11月頃、千葉県内の宿泊所に入所。施設側は男性の生活保護費が振り込まれる口座の預金通帳を管理し、男性が退所した今年4月まで、生活保護費の一部を別の口座に送金して着服するなどした疑い