ロシアW杯へと続くアジアの戦いが始まった。日本代表は初戦でシンガポールと対戦し、0-0の引き分け。ホーム開催であること、またグループ1位にならねば突破が保証されないレギュレーションを思えば、痛恨の結果にも思える。今週のJ論は〝6月のハリルジャパン〟を評価し、今後のあるべき施策とは何かを考えたい。流浪のフォトジャーナリスト・宇都宮徹壱は、ある日本人論を起点にこの6月に思いを馳せる。 (C)宇都宮 徹壱 ▼W杯でも戦わない選手がいるということ W杯予選が始まる1カ月ほど前、元日本代表監督の岡田武史氏にインタビューする機会があった。取材テーマは、同氏が現在オーナーを務めるFC今治に関するものだったのだが、その中でW杯ブラジル大会に臨むアルベルト・ザッケローニに関する、実に興味深い言及があった。すでにスポーツナビにアップされたものを以下、引用する。 ザックとは大会前にたまたま食事をする機会があって