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ブックマーク / www.axis-cafe.net (85)

  • 泡沫やあわれ(1) - おおやにき

    まあ保坂展人だしな(挨拶)。何かというと「裁判員制度の知られざる「罠」、裁判員面接で思想チェック」という同議員のブログでの記事の話(リンクはウェブ魚拓)。「検察側が(……)裁判員候補に対して「あなたは警察官の捜査を信用していますか」と質問させることが出来る。『いや、信用ならないですね』と答えると『公平な裁判が保障されない』と検察官が判断して最大4人まで理由を示さずに「忌避」の手続きを行うことが出来る」。だから裁判員たちは「検察側のフィルタリングにかけられた『警察を疑わない善意の市民』ばかり」になるのであって、これは「市民の司法参加・偽装」なんだって。ほおおおお。 さて真実はこういうことである。前段、なぜ検察側が質問させることができると書かれているかといえば質問するのは裁判長に限定されているからであり、そして裁判長に要求できるのは検察官だけでなく弁護人・被告人も同様である。以下、条文は「裁判

  • 雑感 - おおやにき

    朝日新聞夕刊(26日)1面が麻生外相の「自由と繁栄の弧」構想を取り上げているのだが、「中東民主化という価値観を押しつけて失敗した米国に追随するような時代遅れのものだ」というコロンビア大学ジェラルド・カーティス教授のコメントでくさしてみたり。ああ君たちまだなんで失敗したのかわかってないのか。まあこの方のご専門は日政治なのでアメリカの対外政策を熟知していなくても別に不思議ではないのだけれど、ポイントは中東と違ってこれらの国々は実際に繁栄したがっているし、日は価値観の押しつけをほとんどやっていないというところにある。というか朝日も「あなたの国に対する日アメリカの態度は同じだと思いますか?」とか行って聞いてみればいいのに。もちろんアメリカと違うやり方だから今度は成功するなどという保証はどこにもないのだけれど、くさすだけの存在は気で邪魔なのでこっち見んな。 週刊文春を立ち読みしていたら「新

  • 闇金融の繁栄について - おおやにき

    1年生向けの講義でgated communityの話になったついでに「格差社会とかワーキングプアとか言いたい人はまず内田百閒を読むように」とか言い切ってしまうわたくし(挨拶)。そうしたらその夜のNHKニュースウォッチ9で闇金融の被害が急増しているという話をやっておりこれが噂のシンクロニシティ。 まあ大略いわゆるグレーゾーン金利撤廃の議論において予想された通りの話であって、過払い金変換要件の厳格化も合わせて要はある顧客から回収できる実質利率が下がったわけだからリスクの高い相手には貸せなくなりましたとサラ金各社が非常にもっともな意思決定を行ない、かといって今まで借金が資金繰りの一環に組み込まれていた人々がすぐにそこから離脱できるわけでもないのでその部分で闇金融が繁栄しましたと、そういうことだろう。実際まあ、生活資金をサラ金がもう貸してくれなくなったのでやむを得ず闇金融に手を出した、という人の話

  • 病院にて - おおやにき

    まあ終わらなかったわけだが(挨拶)。土曜に上京して師匠の研究会で岩波講座憲法第1巻の合評会をやってもらい、というか師匠が編者でご自身を含め執筆者が4人も揃っていたので別に私のためということでもない。とにかく日曜に名古屋に戻ったら緊急通報が来ていたので急いで対処、月曜の午前に医者に行ってから出勤して最終調整を済ませ午後は医学部附属病院の某委員会に出席して3時間。軽く腹痛もあったのでわしの方が病人じゃという話ではあるのだが、まあこれでお医者さんが少しは働きやすくなるなら仕方ないのである。 さて委員会の議事を聞きながらぼんやり考えていたのだが性差医療というのが最近はあるらしく、たとえばある種の薬に対する感受性が男女間で有意に異なるというようなケースから治療方法等についてもその点を考慮しないといけないという話なのだが、某所ではそこから男女間に質的な差異があるので異なる社会的取り扱いが正当化される

  • 「一般意思」 - おおやにき

    まだ解放されない(挨拶)。ところで私が普段読まない新聞にこういう記事が載っていたという情報を目にしてついリンクを踏んでしまって不幸になる。ん〜まあこの方が法律について語るわりにはちっとも勉強しておられないという件についてはすでに述べているのだが、しかし来のフィールドに近いはずの社会思想にまでここまで不勉強だとは思わなかったなあ。東京新聞から「【試される憲法】社会学者 宮台真司さん 国家操縦の『憲法意思』大事」。他の部分についてはまあそういう意見もあるだろうという話なのだが、問題は以下の箇所である。 ルソー(仏の哲学者)のいう一般意思だから、日人の大半がそう思っている、と日人全員が思えなければなりません。 それには、国民の八割が投票して八割が賛成するといった圧倒的意思が、示される必要があります。

    rajendra
    rajendra 2007/05/14
    "投票は真理たる一般意思を発見するための一つの道具として・一定の条件下で有用たりえるだけのものであり"