いつもはガラガラなのに、夏休みはとても混んでいる。でも本を読んでいる人、選んでいる人はとても少ない。家に居場所がないのか、単に涼しい場所を求めてなのか、ソファを何人分も占領して爆睡している中高年の男性。自習スペース(近所の図書館には独立した自習室はない)で携帶電話をいじりながらひそひそと話している高校生たち。絵本コーナーでは大声を上げて走りまわる子供たちがいて、そのすぐそばにいる母親たちは、気にも留めないようすでおしゃべりに興じている。ここはまだマシな方で、実家近くの大きな市立図書館では、畳とテレビを置いた「くつろぎスペース」が設置されたとたん、どうみてもホームレスな人たちが一日中占領して睡眠を取る場所になってしまった。ここは雑誌の最新号も棚に並んだ瞬間になくなってしまう(無断で持ち帰る人がいる)、利用者のマナー的にも最悪な図書館である。図書館ってどこもこんな感じなのだろうか。