実在の人物に想を得た作品群の受賞が目立った、平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門。そこで異彩を放ったのが、優秀賞受賞作品のひとつ『ぼくらの』です。ある日をきっかけに少年少女が巨大ロボットを操り、世界の存続を賭けた戦いに駆り出されます。そこにはしかし、従来のSFやファンタジーとは違うシビアな展開が!「考えるための芽」のような作品を描きたいと語る作者の鬼頭さんに、自身のテーマやマンガ表現の魅力を聞きました。 ファンタジーの陰で描かれなかった「対価と代償」を描く 「割り切り」をまだ知らない子どもたちだから語れること ただ「おもしろいマンガ」より「考える芽」になるものを 「やりたいことはすでにやりつくした」という言葉の真意 ファンタジーの陰で描かれなかった「対価と代償」を描く ——『ぼくらの』での文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞、おめでとうございます。感想をお聞かせ願えま