半導体市場でサプライチェーンの在庫調整の影響が表面化してきており、半導体商社の経営にも打撃を与え始めた。そうした中、従来の枠組みを超える取り組みが加速し、M&A(合併・買収)の動きも出てきた。 【関連写真】半導体商社主要22社の業績一覧 半導体商社の2024年度通期決算の業績では全体的に保守的な予想が目立った。半導体市場におけるサプライチェーンの在庫調整局面を踏まえた形だ。23年度通期決算の発表時では調整局面の回復期を24年度後半に据える見解が大勢を占めた。 半導体の種類、用途は幅広いが、総じてサプライチェーンの在庫は過多。その調整は進展中だが、問題になるのはスピード感にある。下半期に回復とはいえ、その始まりが10月になるのか、年明けになるのか、あるいは年度末になるのかで業績に与える影響も変わってくる。 第1四半期(4~6月)を終えた時点で半導体商社には回復期の遅れを懸念する声が出始めた。