「ココイチ」の愛称で知られる「カレーハウスCoCo壱番屋」を運営する壱番屋は、食品大手のハウス食品グループ本社の子会社になる。壱番屋創業者は宗次徳二氏と妻・直美氏。TOB(株式公開買い付け)に応じる宗次夫妻は単純計算で220億円のキャッシュを手にすることなる。 宗次氏は、「ベンチャー通信」(イシン/2006年4月号)で自身の壮絶な人生を回想している。戸籍上は1948年10月14日、石川県生まれとされるが、両親が誰なのかわからない。兵庫県尼崎市の孤児院に預けられ、3歳の時に宗次福松・清子夫妻の養子となる。養父は競輪やパチンコのギャンブルが好きで働かず、15歳まで生活保護を受ける生活だった。家賃を払えないため廃屋を転々とした。 愛想をつかして養母は失踪。養父と2人、ろうそくの明かりで雑草を抜いて食べて飢えをしのいだ。近所の暖かな食卓がうらやましくて、食卓を覗く日々だった。煮干しがご馳走だったと
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