暦を師走へとまたいだ肌寒い週末、清原和博は2日間で、16時間も稼働した。 ユニホームに袖を通し、バットを手にして、ファンの前に立って挨拶し、メディアに向けてコメントし、自分を支援してくれる、もしくは見守ってくれる人たちに帽子をとって丸刈り頭を下げた。 2016年2月、覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕された直後から清原を心身両面でサポートしてきた紳士はかつてのスターが人々の前に戻ってくる様子を見つめながら、表情を曇らせた。 「いきなりこうなると、擦り切れちゃうんじゃないかって、また元に戻っちゃうんじゃないかって、不安になるよねえ」 関係者によれば、医師からは「急激に仕事を入れないでください」と言われているという。そうした身からすれば、明らかにドクター・ストップのレベルだったかもしれない。 清原に降り注ぐファンの声援。 11月30日。冷え込んだ土曜日の朝、清原は8時30分過ぎには都心の真ん中、神